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「....あ、あのっ、」
1人で過ごす、休み時間。
今日もまた、知らない女の子から声をかけられた。
２人組。
スリッパの色から見て、一個下の２年生。
クラスは、休み時間だから、ほどほどに騒がしい。
だけど、いつものように、
耳だけが、一斉に私の方に集まるのがわかった。
「…四ノ宮さんですよねっ？ 重岡先輩の幼馴染の！」
うん、とだけ返す。
それに間違いはないから。
「…よかったぁ！ あ、あのっ、」
そしたら、キラッキラの笑顔になる、女の子。
２人でモジモジし合いながら、
先言いなよ、って譲り合い。
ここで、彼女たちが何を言うのか、
はっきりと、予想がついた。
「…わっ、私たちっ、
重岡先輩にっ、こっ、告白したいんですっ！」
予想的中。
またか、という気持ちをグッと抑え、
いつものように、話を進める。
「…いつですか？」
放課後。
４時に体育館裏。
かなりベタ。
ありがちの組み合わせ。
そこに自分たちで呼び出すとのこと。
「…わかりました。」
そしたら、またキラキラの笑顔になる。
２人で手を合わせて、飛び跳ねて。
「…ありがとうございますっ！
では、よろしくお願いしますっ！！」
そして、そのまま、教室を出て行った。
静寂な教室。
休み時間なのに、みんなが、しゃべるのをやめる。
「…でた、通訳さん。笑」
周りから、ふと、そんな声が聞こえた。
「…幼馴染なのは羨ましいけど、ねぇー？笑」
そして、それをきっかけに、
再びざわざわし始める。
「…でも、あぁなるなら嫌やな。」
「…それは四ノ宮さんだからやよ。」
「…地味やから、あんな扱いされんねん。」
「…やめや、言いすぎやって。笑」
「…せめて、愛想よくしたらいいのに。」
「…ほんまそれ、辛気臭いから。」
聞きたくないことが、聞こえてくる。
でも、もう、どうだっていい。
そんなの、何も求めない。
私は、
野球部の４番で、笑顔が素敵で、
そして、耳の聞こえない大毅の、
ただの通訳さんでいい。
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のこのこ - しげかっこよすぎてやばいです！ (2019年2月9日 1時) (
レス) id: d9bf996457 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - 最高！！2人が結ばれて本当に良かった (2018年7月15日 13時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - 大大大好きな作品だったのでAfterすごく嬉しかったです。素敵な作品をありがとうございました。もっとこのふたりを見たいのでまた続編期待してます！！ (2017年6月13日 13時) (レス) id: cbfa499980 (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - Afterまであって嬉しいです！重岡くんと主人公ちゃんにほっこりしました。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - 前に途中まで読んでいたのを思い出しました。大毅くんは優しくて思いやりがあって素敵ですね。幼馴染の2人の関係性に微笑ましさも感じました。好きな作品です！ (2017年1月18日 1時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香
x他1人 | 作成日時：2016年8月27日 18時
