15、山荘包帯男殺人事件 ページ15
不意に高橋さんが、
ここへ来る時、吊り橋のそばで、
黒いマントにチューリップハットを被った
不気味な人を見たと零すと、
それぞれが自分も見たと声を上げた。
この辺りには別荘がここのひとつしかない。
近くても橋を渡ったずっと先だという。
その男、只者ではないということになり、警察へ電話をしようとしたが、別荘の電話が繋がらないという。
「あっ、あいつだ…!あの包帯男が切ったんだ…!
あいつが…、あいつが…っ!!うわああああああ!!!!!」
高橋さんが取り乱したように走ってリビングを出ていく。
今1人で行動したら危険かもしれへんのに…!
「おい高橋!待てったら!!」
高橋さんの後を、太田さんと角谷さんが追いかける。
高橋さんは別荘を出て、走っていった。
「どうしたの?」
ウチらも気になって、代表でウチと綾子さんが外へ様子を見に行く。
綾子さんの問いかけに、角谷さんが「橋が落ちた」と説明をした。
橋を繋げるロープが掛かっていた木の柱を見る限り、自然に落ちたとは思えない程、ズタズタに切込みが入っていた。
ロープをナイフかなんかで切って落としたんやな…
これも包帯男の仕業だと言う高橋さんに、知佳子さんは「いい加減にして」と一喝。
とりあえずは別荘に戻ることになった。
「A、どうだったの?」
「うん、橋が落ちた見たいや」
「え!?橋が!?」
「じゃあ、帰れないってこと!?こんな森の中で、包帯男と一夜を明かさなきゃならないなんて…」
園子ちゃんと蘭ちゃんに説明をすると、分かりやすく園子ちゃんが項垂れる。
「……せやなぁ、その包帯男、蘭ちゃんを襲ったわけやしな…」
「心配しないでよA姉ちゃん!蘭姉ちゃんには、ボクがついてるからさ!」
「……せやね、コナンくんがいれば安心かも」
トンと胸を張るコナンくん。
見た目は頼りないが、中身はあの高校生探偵だ。その頭脳があれば、安心できる。かな?
「さて、ウチは夕飯を手伝いに行こかな」
「あ、なら私も」
「んじゃ、私も!」
2階に上がっていた綾子さんが帰ってくる音を聞いて、私達はキッチンへと向かった。
野菜を切りながら、綾子さんと話をする。
コナンくんの何気ない一言で先程もいつの間にか話題に上がっていたらしい
なんでも、映研時代に、自 殺をしてしまった同級生らしい。
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みるくストロベリー - 遊星さん» 私もそう思います。面白いのに...続き読みたい...!! (2020年8月22日 12時) (レス) id: 97e84ae721 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか?素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2019年12月14日 20時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華威緋羅 | 作成日時:2019年12月14日 1時