２８ ・ 篤人 ページ29
（人１）「篤人ー！来たよー。」
シャーッと、（人１）が滑り込んできた。
まったく、何分待たせんの？と思い、
篤人「遅ぇ。何分かかってんの。」
と呟き、見上げる。
その（人１）の姿に、絶句してしまった。
だぼだぼのジャージがとか、昔から使っていたダサ眼鏡がとかじゃなくて、
(・・・綺麗、過ぎるでしょ・・・。)
小さい頃から見てきたスッピンは、触りたくなるほど、綺麗で、滑らかで。
ジャージを中途半端に開けたチャックからは、白く、際立った鎖骨が顔を出していて。
ショーパンから伸びる足は、モデルさんみたいで。
首にかけたタオルにかかった濡れた髪の毛は、妖艶で。
大人の女性になった素の彼女は、俺の心を容易く、奪っていった。
（人１）「まあまあ、しょうがない。
私だって、女子ですから。」
（人１）は自慢そうに、胸を張る。
篤人「・・・え、そのだぼだぼのジャージ着て言ってんの？(笑)
しかも、そのダサ眼鏡、懐かしい(笑)」
違う。こんなひどいこと、言いたいんじゃない。
ただ、綺麗になった君を見てきた奴らに、しょうもない嫉妬をしているだけで。
天の邪鬼な俺が、悪いだけで。
（人１）は、つまらなさそうに、口を尖らせた。
（人１）「・・・ご飯。」
顔から血の気がサッと引く。
篤人「うあああっ。すいませんっ。」
（人１）「・・・ふん。」
（人１）が俺の隣に座り込んできた。
その時の瞬間でさえ、ふわりと漂ってきた石鹸の香りに、酔いしれて。
（人１）「はーやーくー、つないでもらえませんかー？」
篤人「はいはい、今すぐです。」
満足そうにした彼女を見る。
ほんと、いろんな意味で、ずるい。
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まどちね(プロフ) - ありがとうございます（泣） 絶対、読者様が満足してもらえるよう、頑張ります！ (2014年7月2日 7時) (
レス) id: 1241e6d3a9 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 面白かったです。中学生なんてびっくり。文章力がすごいですね。引き込まれました。これからも楽しみにしています。よかったらくっつく所までは続けていただけたら幸せです（●＾o＾●） (2014年7月1日 17時) (レス) id: 6fd6da2112 (このIDを非表示/違反報告)
まどちね(プロフ) - ありがとうございます！！ (2014年7月1日 1時) (レス) id: 1241e6d3a9 (このIDを非表示/違反報告)
サムライ - 良いです！この話ヤバいです！面白いです！ (2014年6月30日 18時) (レス) id: 839df3a6dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどちね | 作成日時：2014年6月29日 0時
