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けど、意外とそっからが大変やった。
母「寝てええよ？ 眠たいなぁ？」
薬飲まされて眠たいけど、
身体は起きてきて、本人も起きたがって、
意識朦朧としてるくせに力の限り泣きまくってる。
*「…んんっ、」
藤「めっちゃ怒ってる。笑
抱っこしてるやん。 何が嫌やなん？」
嫌なことは、まあ聞くまでもないねんけど。笑
眠たい、起きたい、腹減った。
オムツは綺麗にしてやれるから、
それと抱っこだけで、なんとか機嫌をとる。
ワンチャン狙っておしゃぶりあげたけど、
腹の足しにはならんのわかってるみたいに、
すぐに口から出しやがった。
母「りゅうは、何時やったっけ？」
藤「あー、えっと、10時半に家。 迎えくるから。」
そんな状態でほんまに手術できるんかな、
とか思う反面、
苦しんでる娘に心が痛い気持ちもあるけど、
手術が始まって、
終わりを待たずに病院を出ないといけない。
まだ大阪での仕事で良かった。
1日雑誌の取材と撮影やって。
ちゃんと笑顔で撮られる自信ないけど、
そこは仕事やから切り替えなあかんって、わかってる。
看「Aちゃん、お時間です。」
そして、あっという間に8時半。
看護師さんが迎えにきてくれた時には、
さっきよりは全然暴れへんようになったけど、
今度は逆に腕の中で、静かに泣いている。
閉じかけのとろんとした目をしながら、
俺の服握って、ポロポロと大粒の涙。
やめて、って言うてるようでほんま俺がしんどい。
頼むから、そんな顔せんといてくれ…
ちょっとでもいいから聞こえるようなって、
俺といっぱい話ししようや…な？
藤「…頑張れよっ、」
そのまま手術室の近くまで俺が抱っこして行って、
直前で、看護師さんの手に渡る。
もう、手も伸ばされへんくらいぐったりしてるのに、
俺に助けて欲しそうに、
まだ涙は流してるから、ほんまに辛くて、
藤「…はぁ、無理っ、」
ドアが閉まった瞬間、柄にもなくちょっと泣いた。
聞こえへんのも辛いし、聞こえるようになるのも辛い。
こんだけ頑張ってんから、
ちゃんと成功してほしいってほんまに思う。
後遺症もなく、すんなり退院できるように。
ほんま、願うしかなかった。
それしかできへん自分に、また泣きそうになる。
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いっちゃん(プロフ) - 初めまして。こんなに素晴らしいお話に出会ったのは初めてです。本当に感動しました。是非続編お待ちしています。これからも応援しています！ (2020年5月5日 17時) (
レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 楽しみに更新待っていました。更新してくださり、ありがとうございます。茉都香さんのお話はどれも引き込まれる内容でとても面白いです。大変だとは思いますが、これからも応援させてください。 (2019年5月3日 1時) (レス) id: 4c544edcc6 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - 本当に面白くて大好きな作品になりました！もぉー永久にお話が続いて欲しいぐらい大好きです。これからも応援しています！ (2018年2月11日 13時) (レス) id: dbc0366c84 (このIDを非表示/違反報告)
鳥 - めっちゃ面白いです！こんな何気ない日常や、ラジオの話などを読んですごく笑顔になりました。続き楽しみに待っています！ (2017年10月18日 4時) (レス) id: d107ff32f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 本当に大好きな作品だったので 続編が始まりすごく嬉しいです。 これからも更新頑張って下さい 更新楽しみにしてます(*^^*) (2017年9月11日 13時) (レス) id: 88a4435328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2017年8月26日 11時
