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「…この子が大毅くんと弟の智洋くんです。」
私たちのもとに2人が来たのは、
まだ寒さが厳しい冬のことでした。
「…大毅くん、智洋くん。」
やっとの思いで、里親の規定をクリアし、
どんな子でもいいから育てたいという思いから、
すぐに私たちの里子として決まった、2人。
まだ、6歳と4歳だったと思います。
でも、その外見からはとてもそうには見えず、
言うなら、4歳と2歳くらい。
はるかにちっちゃかったんです。
同世代の子よりも。
子供が本当に欲しかったから、
いつも不妊治療の帰りに小児科とかに寄って、
羨ましげに子供の様子を見てた、私。
だから、あらかじめ年齢を聞いた時に、
大体の姿を想像していたので、
その小ささには、正直、びっくりしてしまいました。
それが彼らに会ったはじめての印象。
なんでそんなに小さいんやろう。
その理由は、そう思うよりも前に、
事前資料に目を通していたためわかっていました。
実親からのネグレクト
本当にそんな親っているんですね。
欲しくても欲しくても、できない夫婦だっているのに。
放ったらかしにされた上に、
お兄ちゃんの方はひどく虐待を受けてたみたいで、
可愛らしい背丈に、
服を着てても隙間から出てしまうその傷跡。
本当に、心が痛くなりました。
だけどこの子たち、とても偉い子だったんです。
もうここにいたらダメだって思ったんですかね。
自分たちで家を出たんです。
確かそれは、まだ冬が少し残りつつある、
春のことだったと聞きました。
家から4番目に近い公園。
もし近すぎたら、
すぐにバレてしまうかもしれないということを、
この年齢でわかっていたのでしょうか。
その公園にいたところを、
通りすがりの女性が見つけてもらえて、
里親が見つかるまで、
1年間も預かってくださってたんだそうです。
「…よろしくね？ 大毅くん、智洋くん。」
その小さな目線にしゃがんで、話しかけてみました。
ですが、弟くんはお兄ちゃんの後ろに隠れて、
お兄ちゃんは俯いて悲しそうな顔をして。
いきなりこの時点で、
不安でいっぱいになったのをよく覚えています。
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神山もか. - このお話初めて読ませていただきました！涙最後まで止まらなくて…凄く感動しました！明日、目がパンパンです(汗)またすぐ読みに来ます！ (2019年9月16日 0時) (
レス) id: 8360bad8dc (このIDを非表示/違反報告)
ゆの - このお話を初めて読んだのは1年以上前なのですが、すごく印象に残っていました！ 久しぶりに読んで1回目に読んだ時よりも感動しました！ このお話がもっとたくさんの人に届いたら良いですね！ またいつか読みに来ます(*^∀^*) (2019年8月22日 2時) (レス) id: 42506c5c03 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ほんとに終始、ボロ泣きでした。ステキなおはなしに出会えてよかった。ありがとうございました！ (2019年4月16日 2時) (レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 占ツク読み始めてもう4年目ですが初めてコメントをしたいと思った作品でした。児童虐待がちょうど問題になってる今この小説を読んで 色々考えさせられたし 将来は子供と接する機会が多いし仕事に就きたいと思っていたところだったので とても勉強にもなりました。 (2019年2月12日 2時) (レス) id: 394d79a368 (このIDを非表示/違反報告)
とーまと - 感動して、3回読み返しました笑目がパンパンです笑これからも頑張ってください！ (2019年2月3日 17時) (レス) id: 8120a2582a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2016年12月25日 23時
