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「ジョンウには出来ないって思ってるわけじゃないよ、ただ…」
『…分かるよ』
ヌナはこくんと頷いて「分かる」ともう一度呟いた。
「…じゃあ、」
『でも嫌』
「え」
ちょっとだけ怒ったような、それでいて泣きそうな、そんな顔で俺を見つめるヌナ。
『スチョナのパートはスチョナのものだよ？どうして他人に任せようとするの？』
「……で、でも、どうしたってフォーメーション的には俺の所に誰かが入らなきゃいけないわけで、そうなるなら俺はヌナにやって欲しいなって思って、」
『そんなことしたら、“イリチルのウィンウィン”が居なくなっちゃうみたいじゃん』
そんなのやだ、と首を振るヌナ。ヌナが「嫌だ」とはっきり意思表示をするのが珍しくて、俺は内心かなりびっくりした。
『……ごめん…分かってるよ、埋めなきゃパフォーマンスが成り立たないってことくらい…だけどそんな、まるでほんとに居なくなっちゃうみたいな言い方しないで』
「Aヌナ、」
『…スチョナが帰ってきた時に元の位置に戻れるように、そこはちゃんと空けとくから……ちょっとの間、誰かが代わりにやるだけで、無かったことには絶対にしない』
ヌナはさっきの困った表情に戻って、俺の拳をふんわり包み込んだ。
『それはきっと、皆そう思ってると思うよ…だって、ウィンウィンは帰ってくるんでしょ？』
優しく笑うヌナに、握っていた拳の力が抜ける。それに気づいたヌナがそこに重なっていた手で、俺の手をぎゅっと握った。
あぁ…俺は、無意識の内に、もうイリチルには戻れないかも知れないって勝手に考えて、勝手に諦めてたんだ。自分が戻る場所はもう無いんだ、って。だから、ほら…立つ鳥跡を濁さず、って言うじゃない？責任持って、伝えられることは伝えなきゃって思ったんだ。
だけど……Aヌナの言葉で気づいた。俺はきっと、誰かに言って欲しかったんだ。自分の場所を、取っておいて欲しかったんだ。今まで作り上げてきたものを、無かったことにしたくなくて。
それが分かった今、身体中をがんじがらめにしていた緊張感が、するりと抜けたような気がした。
『………あとね、ソバンチャのは誰も出来なくない？』
「…まぁ、そうだね…ㅎㅎ」
『ㅎㅎ』
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madohun(プロフ) - wakaさん» わーい🙌wakaさん、いつもメッセージありがとうございます💓めちゃくちゃ励みになってます🥹 (2022年12月8日 15時) (
レス) id: e024487214 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 更新ありがとう😆 (2022年12月8日 4時) (レス) @page45 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
madohun(プロフ) - ジンリさん» ジンリ様、遅くなりましたがこちらこそありがとうございます！変わらず読んで頂けて嬉しいですㅠㅠ (2022年9月30日 7時) (レス) @page24 id: 6f04128496 (このIDを非表示/違反報告)
ジンリ(プロフ) - 新作嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年9月17日 15時) (レス) @page17 id: 2abf938477 (このIDを非表示/違反報告)
madohun(プロフ) - wakaさん» わーただいまです💗ありがとうございます！是非楽しんで頂ければ幸いです🥺 (2022年9月15日 19時) (レス) id: 6f04128496 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：madohun | 作成日時：2021年1月10日 12時
