【名探偵コナン】最強というモノ程、理不尽なことは無いと思う。

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……要約すると、私は神様の言う『条件』というものを満たしていて、だから第二の人生として二次元の…漫画の世界を歩ませる…ということなのだろうか。

パニックにもならずに、よくここまでまとめることができたな私。異常な程の前向きと理解力の良さは自負している。誉めてもええんやで。

一通り頭の中で整理をしてから、浮かび上がってきた疑問を再び尋ねることにした。

神様の言う『条件』と、私の歩む世界。

「君が歩む漫画の世界はね…『名探偵コナン』さ。君も知っているよね。あ、どの世界にしたのかはテキトーだよ。おみくじで決めたからね」

おみくじ！？私の人生おみくじで決まったの！？

なんて一人で悶絶している間に、神様は私の目の前で、ピンと人差し指を立てた。

「条件その一、君が死んでいること」

神様は目を細めて、中指を追加でもう一本、目の前で立てた。

「条件その二、『名探偵コナン』の原作を詳しく知っていること。この二つの条件さえ満たしていれば、誰でも良かったのさ」

確かに私は『名探偵コナン』の原作を知っている。漫画だって一巻から最新巻までそろっている。

だけど、そこまで集められたのは、ほとんど義務感に近い。「一巻を買ったんだから、最終巻まで揃えなくちゃ」…そんな不純な動機だ。

だから印象的な内容以外は、ほとんどうろ覚えで、友人に「こんな話あったよね」と聞かれれば、「あぁ、あったね」と答えられるぐらいの…その程度だ。

ファンだとは言い難い私でいいのかな…と、考えているともう一つの疑問が頭の中で更に生じた。

「…どうしてそんなことするんですか？漫画の世界に原作を知っている人を送り込むなんて…」

神様は無邪気に笑う。まるで新しいオモチャを見つけた子供のように、生き生きと話始めた。

「ふふっ、君が思っているような難しい動機なんて無いさ。でも、理由をつけるとしたら…僕の興味、かな！」

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