【名探偵コナン】最強というモノ程、理不尽なことは無いと思う。 (ページ14)

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ゆっくりとそのコップを前に持ってくる。そして、グッと握る力をほんの少し強めた。

＿＿ガシャン！

派手な音と共にコップが壊れ、パラパラと破片が床に散らばる。声も出せなかった。

そっと握っていた手を開く。私の手は破片などは刺さっておらず、無傷だった。

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じゃあやっぱり、仮設トイレを壊したのは…他でもない私自身。今でも仮設トイレの撤収作業に取り組んでいる皆さんごめんなさい。ワザとではないんです。

「はぁぁぁぁ…」と長い溜め息をついて、先程吹き出した牛乳とコップの破片を掃除する。

貧乏くじ引いちゃったなぁ…やっぱりあの時自分で決めれば良かったなんて今更思っても、もう遅くて。

いや、次やらなければいいんだ。細心の注意を払って力加減を調節すれば、普段の生活になんら気障はきたさない…はず。

というか、最強なんて『普通の生活』をしていれば使うことなんてない。ようは、主要キャラに関わらないようにすればいいんだ。うん、そうしよう。

流し台で濡れた雑巾を絞りながら、私は心の中で固く、固く決意した。

…この後始末を終えたら、買い出しにいこう。冷蔵庫には牛乳とトマトしかないし。

ついでに、生活用品とか買いにいこうかな。食器とか…後、服も。
となると、行くのはやはり大型のショッピングモール…。

車は無いし、徒歩は遠い。ということで、移動手段はバスか電車になるけれど…あぁでも、このアパートから駅は遠かったはず。バス停は近かったよね。

じゃあ消去法でバスに決まり。今の時刻は…9時前か。

脳内で色々と計画を立ててから、身支度を整える。それから肩掛けのバッグを持ってから、部屋を後にした。

私は知らない。自ら主要キャラとは関わらないと誓っておいて、そのフラグをへし折ることを。この後起こる、バスの事件を。

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今思ったんですが、コップを粉砕しても無傷な主人公に唯一、物理攻撃を与えて痛みを感じさせた携帯って、この物語の中で一番最強ですよね。