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パチリと目を開けると、視界に広がる真っ白な天井。
……今、何時?
体は動かさず、手だけで携帯を探す。
枕元には…ない。体の下にも…ない。ポケットには…あった。
携帯を掴んで目の前にまで持ってくる。カチリと電源を入れると眩しい光で思わず顔をしかめるが、ゆっくりと瞼を開けた。
えと…今は…7時2分か。よし、二度寝しよう、なんて甘い考えを罰するかのように、手から携帯が滑り落ちてそのまま……。
「いでっ!」
鼻先に直撃。あまりの痛さに体を起こして、鼻を押さえる。幸い、鼻血は出ていなかった。
「いっつー……」
痛みのせいですっかり二度寝をする気になくなった私は、諦めて起きることにした。
欠伸をしながら背筋を伸ばすと、ほんの少しの快楽感。ボサボサになってあるだろう髪を手櫛である程度整えて、リビングへと向かった。
□
「何もないなぁ…」
空腹を知らせる合図が鳴ったので冷蔵庫を開けてみたが、入っているのは牛乳とトマト。
なんでトマトが入ってるんだ…という疑問は、まだ頭がぼんやりしている私には、考えている余裕はなかった。
背に腹は変えられない。ということで牛乳を入れたコップとトマトを持って、ソファーに座る。
目の前のローテーブルにそれらを置いてから、入れ替わりでリモコンを持って電源を押した。
丁度情報番組だった…ってこの女性アナウンサー、見覚えがあると思ったらキールこと水無さんじゃないか。
うわぁ…実物は更にキレイだなぁ、なんて呑気に思いながら牛乳を飲んでいると、思いがけないニュースが流れた。
『昨日夕方頃、杯戸公園の仮設トイレが、何者かによって破壊されるという事件が起こりました。警察は__』
「……ぶっ!!」
思わず吹き出した牛乳を気にする暇などなく、私の頭は完全に覚め、目はそのニュースに釘付けになっていた。
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寝子 - ウミウシになっちゃえばいいんだ!!これ大好き (2月18日 23時) (レス) @page42 id: 57e090ea6a (このIDを非表示/違反報告)
まる - ウミウシで盛大に吹きましたありがとうございます笑 (7月22日 11時) (レス) id: a2e96a3a87 (このIDを非表示/違反報告)
ディちゃん(プロフ) - うwみwうwしwwwww (2022年3月18日 13時) (レス) @page42 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - にょさんさん» いやわかればええやろ (2020年11月17日 23時) (レス) id: dd314e797a (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - ウミウシの説明がじわりますw (2018年4月9日 16時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リッタ | 作成日時:2016年12月17日 14時