やまありたにあり【SO】 (ページ4)

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智side

ちょっと、なに固まっちゃってんの？

俺がここまでしてんのに…。

もう待てないよ…早く、早く捕まえてよ。

だけどここまできたんだ、もう少し。

でもね翔くん、俺だってほんとは早く言いたいんだよ、すきって…。

翔side

どうしよう…ここで正気に戻るって!!
最悪だ…最悪だよ。

智「どしたの？」

翔「えっと…」

困惑していると智くんがつぶやいた。

智「…ねえ翔くん、こんなにいつも近くにいるのに」

翔「？」

智「…帰るね」

翔「え!?」

突然の帰る宣言。

智「ごめんね、迷惑かけて…」

そう言って俺から離れ帰り仕度をはじめる智くん。

待って、待ってって言いたいのに、なんで、言えない？
苦しいよ智くん。

どうしてそんな悲しい目をしてるの？

そんなさみしげな瞳を見せられたら勘違いしてしまうよ？
もしかして、智くんも？って…

そんなの都合よすぎるよね？

この気持ちを伝えたら今までの関係まで壊れてしまいそうで怖い。

だけど…思ったんだ、今、伝えなきゃって。

翔「まっ…て」

ようやく絞り出した情けない声。

動きを止めるあなたに一言。

翔「好き」