道化師【OS】 (ページ21)

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とりあえずインストールは完了したけど全然動かない。

和「おかしいな～」

何度も説明書を読んでみるがうんともすんとも言わない。

和「あーめんどくせ!!…って、やっべ!!」

そろそろ出ないと遅刻しそう。

…こいつどうしよう。

どうせ動かないしこのままでいいよね？

俺はあわてて家を後にした。

和「おはようございます、はあ～間に合った…」

翔「おはよう。珍しいね、ギリギリなんて」

あぶなかった。俺で最後…

和「あれ？大野さんは？」

楽屋を見回すが3人しか見当たらない。

潤「？いるじゃん」

和「え？…わっ!!おま…なんで!?」

後ろを振り返ると動かないから置いてきたはずのあいつが立っていた。

翔雅潤「？？」

和「おま…大野さん、ちょっと」

ボカロの智を連れ人目のつかない場所を探す。

和「はあ～、一応起動はしてたのね」

そういえばこいつはリーダーそっくり。

起きてても寝てるように見えることもあるさ。

みんなは気付いてないみたい。

ほんとに本物の大野さんは来てないみたいだし。

そしてこいつがボカロだと知っているのは俺だけ。

和「なあ、お前なんでうちに送られてきたんだろ」

サトシ「…」

そっか、こいつ教えてあげなきゃしゃべれないんだ。

ちょっとはしゃべれないと怪しまれるよな。

和「いいか？俺はにのみやかずなり。言ってみな？に、の、」

サトシ「に、の…」

和「そう!!にの、み、や」

サトシ「にの、み、や」

和「そう!」

なんか感動。子供が初めてしゃべった時ってこんなかんじ？

翔「にの～、智くーん、どこ～？」

和「いいか？あれは、翔くん。しょ、う、く、ん」

サトシ「しょ、う…く、ん…」

翔「ここか～そろそろ打ち合わせするよ？」

サトシ「しょう、くん」

翔「？なに？智くん」

サトシ「しょう、くん」

和「あ～そうですか!!さ、行きましょう大野さん!!」

サトシ「おお、の、さん」

翔「？？？」

…こんなんで大丈夫かな。