道化師【OS】 (ページ13)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:120,500 hit

３ページ13

翔side

俺は時々智くんが何を考えてるのかわからなくて怖い。

智くんは好きとか愛してるとか囁いてくれるけど。

いつも智くんに強引にされるがままだ。

俺って実は遊ばれてる？

好きなのに、愛してるのに、伝わってないの？

頭の中がぐちゃぐちゃだ。

和「翔さん、大丈夫？」

いつの間にかにのが隣に来ていた。

びっくりした…。

和「翔さん、大野さんに本音、言えてますか？」

本音？

和「無理してあわせてません？たまには言ったほうがいいですよ？」

翔「無理なんて、してないよ。大丈夫だから」

そう言いながらも核心をつかれて冷や汗が。

さすがだな…にのは鋭い。

だけど、俺は無理なんてしてない。…たぶん

智くんは強引だけど本当に愛してくれてる…。

無理なんて…

智side

なんだよ、にのが変なこと言うからなんかイライラしてきた。

まるで俺が翔くん縛り付けてるみたいじゃん。

智「翔くん」

翔「なに？」

翔くんの耳元でそっと囁く。

智「アイシテル」

翔「！！」

それから人気のない場所に連れ込んで強引に唇を奪う。

翔「はぁ…あ…さとし…く…んぅ…」

苦しそうに俺を呼ぶ熱っぽい声が堪らない。

ほらね、いつだって翔くんは俺を求めて答えてくれるんだから。

俺たちはこれでいいの。

翔「…や…ぃやだ…」

智「…翔くん？」

翔「も…いやだ…こんなの」

智「なに…？？」

翔「いっつも智くんの気分で振り回されて…こんなのもういやなの!!」

翔くんは俺を突き飛ばして逃げるように走り去った。

なんだ…？頭が回らない。

真っ白だ。