TOPPDOGG ｿｸﾞﾝ part 1 ページ26
はぁー
最近すっかり寒くなったな
かじかんだ手に息をかけても
白い息だけで温まりもしない
冷たい手に冷たい牛乳
あとすこしで今日の配達も終わる
最後の配達を終える頃
やっと朝日が昇りだす
A「戻りました。」
上司「ご苦労様。今月の分ね。」
A「ありがとうございます。」
これで授業料が払える
上司「のんびり確認してると遅刻するぞ。」
はっ！いけない
A「行って来ます。」
上司「また明日な。」
A「はい。」
私はバイトを３つ掛け持ちする
いわゆる苦学生
苦だと思ったことは無いけれど
そんな分類に入るらしい
午前は牛乳配達と学校
午後は学校が終わってから
カフェとレストランでバイト
こんな生活を続けていると
毎日があっという間に過ぎる
学校が終わったら
走ってカフェへ
A「セーフ。」
店長「今日は早かったわね。」
A「新記録出しましたよ。」
店長「その汗で風邪引かないでよ。ただでさえ忙しい日なんだから。」
A「はーい。」
今日ってそんなに忙しい日だっけ？
店長「それと今日はこれをかぶってね。」
赤い帽子？
あぁ、イベントの日か
店内はカップルで溢れていた
そしてここにもカップルか
A「邪魔です。」
まっちー「あ、ごめんね。」
ﾊﾝｿﾙ「Aさん、怖いよ。」
A「邪魔なので、お帰りくださーい。」
ｿｸﾞﾝ「ぷっ。余計に怖いよ、帽子似合ってるのに。」
まっちー「ごめんね。すぐに帰らせるから。」
ﾊﾝｿﾙ「え、あ、僕まだ残ってるし。」
ｿｸﾞﾝ「ごちそうさまでした。混んでるし行こう。」
ﾊﾝｿﾙ「まだ有るのに。」
店長「Aさん、レジお願い。」
A「はい。」
伝票を見ながらレジを打ち込む
A「・・・万ウォンです。」
☆ｿｸﾞﾝ side☆
ﾊﾝｿﾙに付き添ってカフェに来たけど
まだAさんは来てなかった
ﾊﾝｿﾙ「キョロキョロし過ぎですよ。」
ｿｸﾞﾝ「お前は一点を見つめ過ぎ。」
ﾊﾝｿﾙ「まっちー、Aさんは？」
まっちー「学校が終わって、向かってる頃かな。」
ﾊﾝｿﾙのﾌｪｲｸを頼まれ
ハズレくじを引いた俺
何が悲しくてカップルと居ないといけないのか
そんな時に出会ったのがAだった
今日の帽子姿は可愛いのに
いつもの口調にいつもの調子
淡々とレジを打ち金額を伝える
ｿｸﾞﾝ「はい。それとこれプレゼントね。」
A「ありがとうございました。またどうぞ。」
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作者名：まっちー | 作成日時：2014年7月18日 16時
