TOPPDOGG キド part 1 ページ16
☆your side☆
留学という名目で来た韓国
語学よりも夜な夜なクラブに身を寄せる
今日はヒップホップのイベントか
重低音の響く薄暗い空間
フロアで揺れる人達を横目にカウンター席に座った
ここしか開いてないなんて
人気の子でも居るのかな？
A「いつもの。」
隣に座る男の子は仲間の子達とギャーギャーと喋りまくり
ゆったりしたいカウンター席には少し不釣り合いに感じる
”お待たせしました”
出てきたドリンクを飲もうとした時だった
ドン！！
背中に感じた揺れに
ドリンクが口元よりも広く顔にかかった
A「何するのよ！」
振り向いた先には泣き真似してる女と少し前まで付き合ってた男
うわ・・・最悪
男「おい、謝れよ。」
A「はぁ？ぶつかって来たのはそっちじゃない！」
男「何だと？」
☆キド side☆
先輩から誘われたイベントに出る為
クラブに来たけど、予想外に人が多くて
ソファー席はいっぱい
仕方なくカウンター席で仲間としゃべっていた
久しぶりの再会もあって
話が盛り上がってたのに
背中をかすかに押され
次の瞬間、隣の席の女の人が押されていた
ぶつかって来た女は、男に見えない様にニヤリと笑い
泣き真似して男の影に隠れた
何だこいつら
男「何だと？」
手を振り上げた瞬間、身を乗り出した
ｷﾄﾞ「はーい。ストップストップ。俺見ちゃったんだよね。その女がわざとぶつかってニヤって笑ってたの。嘘泣きしてる、そこの女が謝るべきだよね。」
男「お前に関係ないだろ。」
ｷﾄﾞ「関係かー。それが有るんだよ。俺の彼女だし。」
肩に手を回して、女の人を引き寄せた
先輩「俺も相手になろうか？」
男「チッ、もう男作ったのか。つくづく軽い女だな。」
そう言い捨てると謝りもせずに去って行った
先輩「お前いつまで、そうしてるんだよ。睨んでるぞ。」
ｷﾄﾞ「あ、すみません。」
☆your side☆
A「助けてくれてありがとうございました。」
棒読みのようなお礼を言い、席を立った
今日は大人しく家に帰ろう
気分悪い
？「今帰ったら出入り口で会うと思うよ。もう少ししたら俺のステージあるから見て行ってよ。」
A「それは嫌だな。ステージあがるの？」
？「俺はキド。」
A「私はA。」
ステージにあがるまでの時間
喋りまくるキドに圧倒されながら、時間が過ぎて行った
先輩「キド、出番だぞ。」
キド「はい。見ててくださいね。」
A「あ、うん。」
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作者名：まっちー | 作成日時：2014年7月18日 16時
