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22話目 ページ23





Aちゃんから説明されたことをまとめると、お姉さんといざこざがあったらしく、ストレスが溜まって爆発してしまった、という訳であった

確かに最初のうちは不安定だろう
今までやってこなかった事を急にやるって結構難しい事だ、それに、この子は親がいない
家族が居なくなったらと考えると、俺でも心が折れそうだ

「お姉さんとは?これからどうしていくの?」

あまり振れられたくない話題だったのかバツが悪そうに目線を逸らした

『もう、会いたくないというか、いや、今は会いたくなくて、1回会って話をしたいと思います』

良かった、お姉さんと話をする気があるみたいだ
残された家族の縁は切っても切れないことがほとんどだ、その縁がどんなに不都合でも円満でなくとも

俺は頷いて、

「お姉さんもきっと後悔してると思うよ」

「それに、Aちゃんが唯一頼れる人だと思うよ、たった1人の妹なんだから大切に決まってる、血の繋がりって簡単に切れちゃいけないよ」

そう言うと、Aちゃんは一気に涙を流した

「わ、、、ごめんね、、嫌なこと言っちゃったかな」

『いや、、なんかキヨさんに言われると、、安心して、、』

、、、そんな事言われたら俺でも恥ずかしくなる
照れ隠しの為に言葉を投げる

「落ち着いた?腹減ったでしょ、ってもうこんな時間か」

時計を確認すると20時を過ぎていた
外も日が伸びたとは言えもう薄暗い

「今この時間に帰すの危ないな、、、」

あ、いいこと思いついた

「今日俺の家泊まりなよ」

ただの思いつきで提案したのだが

『え?』

聞き返されてしまった
流石に未成年が1人で成人男性の家に泊まるのはまずいか、、?
いや、でもな、寂しいだろうし、、、って勝手に考えちゃあな、、
ここで帰してしまうと、またこの子の涙を見てしまうような気がして、俺は出来たら泊まって欲しくて、つい我が強くなってしまい

「もうこんな時間だし、腹も減ったでしょ?飯食べるついでに泊まっちゃいなよ」

ただの口実、だけどAちゃんはめっちゃ悩んでて

OKという意味で
『ほんとに、、、すみません、、、』

と言った
心の中で思わずガッツポーズをしてしまった

「はは、全然いいんだよ、誘ったの俺だし」

『あ、ご飯手伝います、、』

「お、助かる」



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作者名:うおおん | 作成日時:2021年3月16日 15時

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