12話目 ページ13
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「お姉ちゃん、そうたさんの家で暮らすことにしたの」
『え、え、なんで、どういうこと』
いっそのことお姉ちゃんがそうたさんの家に暮らせばいいとは思っていたけど本当にこうなるとは、、
「そうたさんがね、うちで暮らしてもいいんだよって言ってくれて、それにね、Aちゃんも暮らしなよって言ってくれて、、、」
『そうなんだ、、、』
「嫌だった?」
『いや、全然いいんだけど、仮にAも暮らすことになるとしたらこの家はどうするの?』
「悩んだんだけど、売る事にした」
『売っちゃうの?!ママとパパが買った家だよ?』
売ってしまうとはあまりにも予想外だった
家を売ることにしたなら話は別だ
「そうだけど、、」
『じゃあ、Aここに残る、お姉ちゃんはそうたさんと暮らしなよ、A1人でも大丈夫だし』
お姉ちゃんはてっきり3人で暮らすと思い込んでいたのだろうか
私の言葉に目を見開いた
「え、お姉ちゃんとそうたさんと暮らしたくないの?」
『暮らしたくないって言えば嘘になるけど、そうたさん今大変なんでしょ?Aが来たらもっと負担がかかっちゃうし、この家を手放したくない』
お姉ちゃんは心配そうな顔で私の顔を見つめた
「そっか、、わかった、、何かあったらすぐお姉ちゃん呼んでね」
これ以上誘っても断られると思ったのだろう
私の気持ちを汲み取ってくれたのが嬉しかった
「じゃあ、そろそろお姉ちゃん行くね」
『うん、気を付けてね、いってらっしゃい』
「いってきます」
ドアが閉まる音 これで私だけになってしまった
寂しいがこれで良かったと思う
私1人だけでは広いリビングを見る
いいんだこれで、、楽しかったな、、、
その時着信音が鳴った
『キヨさん?』
実はキヨさんの家を出る時LINEを交換しておいたのだが、何かあったのかな
『もしもし、キヨさん?』
「Aちゃん?お姉さん、どうだった」
『お姉ちゃんは彼氏と暮らすそうだよ、Aこの家を売るなんてこと出来ないから、、』
「そうか、、Aちゃんは大丈夫なの?」
『平気だよ、、ちょっと寂しいだけ、』
私がそう言うと、キヨさんは何か考えているのか黙ってしまった
『キヨさん?』
「あのさ、Aちゃんが良かったらなんだけどさ、俺の家に住まない?」
『、、、、、、え???????』
キヨさんはたまにとんでもない事をぶっ込んでくる
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作者名:うおおん | 作成日時:2021年3月16日 15時