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八十六 ページ45

「まあ、あなたの様に死の淵をさ迷ったわけでも、家族を殺された訳でも無いんだけどね。よくある・・・って訳では無いけど、まあまあある話でしょ」



そこからこの青城で逆転シンデレラストーリー狙ってたのになぁ、なんて、少しおどけて言う西条さんが哀しくて



私は、気づいたら頭を撫でていた。



『よく、我慢したね。今まで』



「我慢って・・・出来なかったらあなたにあんなことしたんじゃない」



『でも、家族の仕打ちには耐えてたんでしょ』



小さな頃から今まで、少しも愛情を貰えなかったなんて酷な話だ。



暫く私は西条さんの頭を撫でていて、彼女もされるがままだったが、ふとした瞬間に私は彼女を抱き締めて、耳元であやすように囁いた



『ねえ、多分、青城の皆なら、本当のあなたでも、ちゃんと愛してくれると思うわ』



「そんな、今からなんて・・・」



『確かに、あなたは過去を開けっぴろげにしたくないだろうし、打ち解けるには時間がかかると思う。けど』



絶望の淵に立たされているとき、支えてくれる人がいるなら、あなたは大丈夫



彼女の目を見て、クスリと笑うと、彼女もあの人の存在を思い出したのか、少し顔を赤くした。



『まあ、ただ、勘違いしないでよね。私は傷のなめ合いをするつもりじゃ無いから、マネージャーとしての仕事もきっちり教え込むし、基本虐げられても助けないからね』



「分かってるよ。私だって、そんな図々しい訳じゃないし」



「(もう、十分助けてもらったんだけどなぁ)」



そんなことを彼女が思っているなんて露知らず、私は、立ち上がって彼女に手を差しのべた



『よし!行くわよ!取り敢えず・・・洗面所へ!』

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りんこ(プロフ) - マトイさん» ありがとうございます!西条編もそろそろ終わりだと思いますが、引き続き読んでいただけたら幸いです(*´∀`) (2020年11月6日 18時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
マトイ - この作品面白いです!!!これからも応援してます! (2020年11月6日 18時) (レス) id: a437784ea7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - Honomi1204さん» 嬉しいです!応援よろしくお願いします((o(^∇^)o)) (2020年9月19日 12時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
Honomi1204(プロフ) - 面白いです!!頑張ってください (2020年9月19日 8時) (レス) id: 22d7bacd23 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - 恋(レン)さん» アザっす!これからも頑張ります! (2020年8月3日 20時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんこ | 作成日時:2020年7月14日 20時

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