119-2 イケメンコンビ ページ5
「そんな事よりお前のそのアレ!アレが必要なんだって!あの五舎の地下で使った糸的なやつ」
「糸?私の赤い糸ならいつも女性の小指と繋がってますが?」
「いちいちウゼェモテボケかますな!話進まんだろ」
めんどくさいな、コイツ…。いつも同じ事思うけど。
ハイハイ切り替え早く!今ものすごく緊急事態!
「ああ、バレットの事か。確かにアレは相手を足止めしたり拘束したりするのに使ってるもんだから、まぁ人一人捕まえるくらいなら出来なくはねぇが…」
「なんだよ、何か問題でもあんのか?」
「数が少ねぇんだよ。前の五舎の一件でほとんど使い切っちまったからな。あの後キジさんに残りの分も没収されて、材料を手に入れるのも難しくなってな。もしやるなら一発勝負って事になる。でも俺はお前らに協力するつもりはねぇ」
「はぁ!?何でだよ」
ウノが思わず、といった様子で問いただした。
この野郎、状況まできっちり丁寧に説明させといて今更何言ってやがんだ。
「てめぇらの問題に俺らを勝手に巻き込むんじゃねぇよ。こっちは免許取るために来てるだけなんだ、とばっちりはごめんだぜ。五舎の時は仕方なく協力してやっただけだ」
「はぁ!?大体あの時は俺達が助けてやったからできたことだろうが」
「それはてめぇらも同じだろうが!とにかく俺はもう二度と男なんざ助けねぇからな」
…仕方ない。協力が得られないなら、こちらでなんとかするしかない。
私はハニーの前に立って、手を差し出した。
「わかったよ。じゃあいい。その代わり、アンタのバレットをいくつかちょうだい。後は私がやる」
「はぁ?」
「安心しなよ。使った分はちゃんと作り直して返す。仕組みも構造も理解してるし、扱い方もアンタの動きを覚えて心得てる。私がやるから、せめて道具だけよこせ。それくらいならいいでしょ?」
殺し屋時代に鍛えた動体視力は健在している。これを用いて、ハニーのバレットを扱うことは出来る。だって私は天才だから。即席の動きだってお手の物。
ハニーは私を黙って見下ろし、口を開いた。
「ダメだ。アンタがやるくらいなら俺がやる」
「えっ」
「はぁ!?」
これには私も驚いた。ウノが私の手をとったハニーに、不満げに吠える。
「てめぇ、俺が頼んでもOKしなかったくせに志乃ちゃんならいいってのかよ!」
「当たり前だ。女の頼みを無下にする奴は男じゃねぇだろ。それに…」
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葵 - こんばんは🎵 続きがとても楽しみです❗ (2021年11月18日 21時) (レス) id: 971912fc9c (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 違っていたら申し訳ありませんが吉田志乃の父は銀魂に出てくる吉田松陽ですよね?それに弟子の虚も出ていますよね?銀魂ファンなんですか?実は私も銀魂ファンなんです。私の押しは、沖田君です。特に沖神が好きです。 (2021年5月16日 21時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - すみませんがお願いがあります。[幕間] 夜明けになる前に [其の九] の場面での吉田天乃の絵が見たいです。お願いできませんか? (2021年5月8日 14時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - ところで、リクエストいいですか?私は、ハニーやトロワとの話が見たいです。 (2021年5月1日 4時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - こんにちは、とても素晴らしい作品だと思います。続きを楽しみにしています。頑張ってください! (2021年5月1日 4時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサ | 作成日時:2021年3月9日 23時