87-2 ザクロ ページ42
一角の野郎ぉ…次に会った瞬間、顔面ぐちゃぐちゃにしてやろうかクソが。
ふふふ、この私を怒らせたらどうなるかわかって言ったんだろ？
いいぞ？売られた喧嘩はいい値で買い取ってやる。お前が満足(意訳)するまで仕返ししてやるぞ？
人知れず一角への殺意を募らせていた私だったが、一度深呼吸してそれを抑える。
「ま、それはそれとしてだ。アンタ今一舎にいるんだっけ？」
「は、はい」
「そうそう、あのヘンテコなウサギがいる所な」
「うさぎ？」
「誰がヘンテコなウサギだゴルァア！！」
「あべしっ」
「あぶしっ」
「「うわああああああああああああああ！！」」
何だぁーーー！？ジューゴとザクロに何かでっかい卵みたいなのがぶつかってきたーー！！
「今言った奴ぁどいつだ。ぶち殺すぞ」
ひいっ！私の知ってるウサギと全然違う！可愛げがなさすぎる！
ってよく見たら一舎主任の一条博士じゃないですか。やだなぁ、怖いんだけど。
騒ぎを聞きつけて、仁志さんがやってきた。
「あ！志乃ちゃん！よかった、起きたんだね！」
「どうも仁志さぐえっ」
出会い頭にめっちゃ強く抱きしめられた。苦しいです。
この人は会う度に呼吸困難になるほど私を抱きしめないと気が済まないの？すこぶる迷惑なんですけど？
「そうだ！ねぇねぇ志乃ちゃん、聞いて聞いて！あのね、ムサシくん地下牢から出られることになったんだよ！」
「えっ、そうなんですか？」
「うん！今度から普通の囚人さん達と同じお部屋に移動するの。あとね、十三舎の娯楽室への出入りも、前みたいに厳しい検査を受けなくても入れるようにしてくれるんだって」
「へぇ〜、よかったじゃん」
「全部仁志さんのおかげだよ」
あの時は本当、どうなるかと思ったけどなぁ…。
ま、玄狼さんも仁志さんの決意をわかってたみたいだし。あのまま勝負が続いていても検討してくれたんだろうな。
ニコニコと喜びを露わにする仁志さんの頭を撫でる。
うむ。可愛い。本当にこれがあのハゲゴリラ主任と血ぃ繋がってるとか…マジで信じられない…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» わぁい、ありがとうございます！(両手を上げてステップしながら狂喜乱舞) (2020年8月4日 20時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠碧(プロフ) - 殺意を抑えようとブツブツ呟いてる志乃ちゃんクッソかわよ絶対に推し続けるわ← (2020年8月4日 11時) (レス) id: 3cee96974c (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - リリアさん» ありがとうございます！御一行出したくて出したくて仕方なかったので、ようやく出せて一安心です。これからもよろしくお願いします！ (2020年7月30日 12時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - はじめまして！御一行がではじめてからますます面白くなってきました！！これからも更新頑張ってください！ (2020年7月29日 21時) (レス) id: 4a2141df19 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» ありがとうございます^_^これからもよろしくお願いします。 (2020年7月26日 13時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミサ | 作成日時：2020年7月23日 12時
