84-1 冥くんと異土くんと私 ページ33
背後の気配でわかるよ。めちゃくちゃ怒ってる。
ブチギレ寸前を通り越して普通にブチギレだな。私の目がだんだん明日の方向へ向かってる気がする。
「てめぇ…俺
「手、放してくれない？俺
明日を通り越して明後日に向かいつつある頃、肩を掴まれて引き寄せられた。
ニコリ、ニタリと笑いかける二人からそっと目を伏せる。
これは夢だ。うん、夢だ。
「久しぶりだね、お嬢様」
「制服姿も可愛いなぁ。ところでいつ俺達とお揃いの服を着てくれるんだ？」
「人違いです」
「何言ってんだ？俺達がお嬢様を見間違えるわけねぇだろ」
「俺達と離れた間に、嘘つきな悪い子になっちゃったの？帰ったらお仕置きしないとね」
「すいません冗談ですごめんなさい」
上辺だけの謝罪を述べながら、肩を抱く冥くんと異土くんの手を払う。
コイツら…いつの間に私という可愛いお嬢様の言うことを聞かなくなったんだ。
私の命令はー？ぜったーい！！だろ！？
「やっぱあの時いたのお嬢様だったんだな。見たことない格好だったから気付かなかったぜ」
「できれば永遠に気付いてほしくなかった」
「お嬢様、スカートが汚れちゃってる。今拭くね」
「どさくさに紛れて中覗こうとすんな」
何拗らせてんだよこの変態双子メイドが。
私こいつらに何かしたっけ？
出会って割と最初の方、二人のスカートの中身がどうなってんのか気になって、スカートめくりしまくったくらいしかしてないぞ…？
「お嬢様、610番はどこだ？アンタなら知ってるだろ？」
「知ってるかどうかと訊かれれば知らないな。最初のお前らの攻撃のせいで見失った。残念ながらお前らにもたらせる情報は何もねぇよ」
「じゃあ三日月の方も？」
「そいつに関しては今日会ってすらいない。まさかお前ら三日月とやり合うつもりか？」
「いや、必要があるならって感じ」
「相変わらず主人の命令に忠実だな」
まったく、これだからこの二人は…。
溜息を吐いてると、「あ」と冥くんが声をもらした。
「じゃあさ、お嬢様が三日月を足止めしといてくれよ。アイツ何故かお嬢様だけは殺さねぇし、何よりお嬢様も個人的に用はあるんじゃねぇの？自分の師範を殺した仇によ」
「……は？」
84-2 冥くんと異土くんと私→←83-4 最悪な一日の始まり
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» わぁい、ありがとうございます！(両手を上げてステップしながら狂喜乱舞) (2020年8月4日 20時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠碧(プロフ) - 殺意を抑えようとブツブツ呟いてる志乃ちゃんクッソかわよ絶対に推し続けるわ← (2020年8月4日 11時) (レス) id: 3cee96974c (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - リリアさん» ありがとうございます！御一行出したくて出したくて仕方なかったので、ようやく出せて一安心です。これからもよろしくお願いします！ (2020年7月30日 12時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - はじめまして！御一行がではじめてからますます面白くなってきました！！これからも更新頑張ってください！ (2020年7月29日 21時) (レス) id: 4a2141df19 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» ありがとうございます^_^これからもよろしくお願いします。 (2020年7月26日 13時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミサ | 作成日時：2020年7月23日 12時
