83-1 最悪な一日の始まり ページ29
翌日。今晩のすき焼きの材料を買いに行った父さんに、「鶏肉じゃなくて牛肉だからね！間違えないでよ！」としっかり釘を刺して、学校に向かった。
…ふりをして、父さんに黙って昨日の居酒屋まで駆ける。
道中人に会わないように、住宅街の屋根の上を跳びながら移動していった。
だって私を知ってる人に会ったら、父さんに黙って学校休んだのがバレる。準さんは、事情を話せば理解してくれるだろうからノーカウント。
ビルの路地裏に入り、のれんのない店の前に到着する。
ああ憂鬱だ。何が悲しくて嫌いな奴にわざわざ会いに行かなきゃならねぇんだ。何の罰ゲームだ。
神様、私は何かやらかしたでしょうか。そのいたずらに翻弄される民の身にもなってください。
もし特に理由もないなら殺しに行ってやろうか駄神。
深い深い溜息を吐いてから、店の戸を軽く叩いた。
「……？」
反応がない。というかむしろ、人の気配がない。ロクドーも準さんも潘も。
三日月の気配だけは、ここに到着する前に少し離れた場所で感じ取った。
いや、そんな事ないな。このビルの上の階か。ロクドーの気配がする。
壁を伝って外から上に登り、窓から侵入する。背後に立つ私に気付いたのか、ロクドーが振り返った。
「あれ？シロガネじゃん。何してんだ？」
「こっちのセリフだバカロクドー。お前こそ何してんだ。散歩か？」
「いや、別に？なんとなく」
「あっそ。…ところで何見てんだよ」
ロクドー並んで、私もビルの下を見下ろす。
路地裏で2組の男女が鉢合わせていた。一組は、青い警察の制服を着た双子の少女二人。もう一組は、メイド服を着たガタイのいい双子の男二人だ。
…ゲッ！！
「ん？どーしたシロガネ」
メイド服姿の双子を見た瞬間、サッと青ざめた。
やっべえ…冥くんと異土くんだ…！昨日この近くで気配を感じてたけど、まだ見つからないと思ってたのに…！
私の表情を見てロクドーが首を傾げるが、そんなもんどうでもいい。
「ごめん私もう帰る」
「えー、何でだよ。せっかく来てくれたのにもう帰るのか？」
「帰る！！ていうか三日月はどこ行ったんだよ！」
「え、知らね」
「ふざけんなあの鉄仮面野郎！」
回れ右してこっそりその場を去ろうとしたら、ロクドーが私に抱きついて引き止めた。
ちくしょうこの野郎！何でコイツこんなに私に引っ付くんだよ！ホント腹立つな！
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ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» わぁい、ありがとうございます！(両手を上げてステップしながら狂喜乱舞) (2020年8月4日 20時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠碧(プロフ) - 殺意を抑えようとブツブツ呟いてる志乃ちゃんクッソかわよ絶対に推し続けるわ← (2020年8月4日 11時) (レス) id: 3cee96974c (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - リリアさん» ありがとうございます！御一行出したくて出したくて仕方なかったので、ようやく出せて一安心です。これからもよろしくお願いします！ (2020年7月30日 12時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - はじめまして！御一行がではじめてからますます面白くなってきました！！これからも更新頑張ってください！ (2020年7月29日 21時) (レス) id: 4a2141df19 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 瑠碧さん» ありがとうございます^_^これからもよろしくお願いします。 (2020年7月26日 13時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2020年7月23日 12時
