29-1 深まる謎 ページ9
医務室。ここに、13房全員と+αで九十九、副主任と星太郎さん、私が集合していた。
まさか同じ日に同じタイミングで、しかも同じ舎から大勢の人間が来るなんて。
翁先生も思いもよらなかっただろう。
こっちだって何がどうなってんのかさっぱりだわ。
手当てを受けた私は、ジューゴの病室でウノやニコと静かな空間を共有する。
その沈黙を破ったのは、ニコだった。
「ロック…まだ目覚ましてないんだって。先生が言うには眠ってるだけらしくて、特に怪我とか病気とかでもないって言ってた。大和ちゃんも同じだって。星太郎ちゃんは今療養中で…。なんか…急に寂しくなっちゃったね…」
張り詰めた空気の中、深い溜息を吐いた。
こっちに来てから知ったけど、主任の方も同じく副主任が突然暴れ出したらしい。
しかもロック同様、副主任の首にも同じ札が貼ってあったとか。
一体誰が副主任とロックに札を付けたのか。大体所属の目星はついている。
この私の物覚えの良さをナメちゃあいけない。
人の顔と名前は割とすぐ忘れるんだけど、一度見た物とかは結構ずっと覚えてられるんだよね。
シャッと部屋を仕切るカーテンが開いて、隣でベッドに横になっていた九十九が顔を出した。
「その札は多分、五舎のものだろ…。あれと同じものを何度か見たことあるし、その使い方も聞いたことがある」
「九十九、お前もう大丈夫なのか？あれ絶対骨いったと思ったのに」
「まぁ…完全にってわけじゃないけど。少し痛めた程度で、骨に異常はなかったって」
「そっか…。お前な、受け身があまりなってねぇぞ。あんな危なっかしいやり方で骨折しなかったのは最早奇跡と言っていい。間違いない」
「あはは…そうだね」
九十九は型とか覚えるのが早い方だ。
元々の運動神経の良さが功を奏しているところもあるけどね。
というか、ウノとニコの賑やかしメンバーが静かだな。何があった？
「いや…お前ってそういうキャラだったんだなって」
…あ。ホントだ。
こいつ確か素の状態がよくわからないから忍者の役を演じてたんだっけ。あー、そういやそうだったね。
なんかちょっと前に事情聞いてたから、コイツらが知らなかったの忘れてたし説明もしてなかったわ。
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ミサ(プロフ) - イマツギさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年5月2日 1時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします。 (2020年5月2日 1時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね！更新頑張ってください！ (2020年5月1日 20時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます！！ (2020年4月25日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2020年4月25日 15時
