40-2 ブチギレ ページ39
顔の中央が赤らんだカマ河童が、鼻を押さえながら私に噛みつく。
「コラァ！！この見目麗しいアタイの顔にあろうことか拳を入れるなんて何事だい！」
「うっせぇな、仲間助けるのに手段なんざ選んでられるか。顔面ボッコボコにしなかっただけマシだと思え」
「フン、アタイの美しさに嫉妬かい？まあ、アンタみたいな暴力女じゃアタイと天地の差があるからねぇ」
「誰が暴力女だ、あぁ！？このカマ野郎が！お前なんかより私の方が何億倍も美しいわボケ！！勘違いは顔だけにしとけバカ河童！」
「だっ、誰の顔が勘違いだってぇ！？いくら美しくたって品のない女は嫁の貰い手もないよ！！」
「アイツら何やってんだ…」
「同レベルの言い争いしてんぞ」
「まぁそれはそれとして」
「は？」
突如口喧嘩をやめた私に、拍子抜けした河童が驚愕の表情を浮かべる。
バカめ、もう遅いわ。
「おっと失礼」
ズドム
「あ痛ぁーーーーーーーー！！」
「後ろには気をつけろよ」
河童の後ろから、私達を追ってやってきたトロワがガス缶みたいなもので、河童の脳天を殴った。
ナイストロワ！実にいい不意打ちだった！
河童が痛みに悶えている間に、呆然としてるジューゴを促して先に進む。
「ハッ。私の足元にも及ばねぇ雑魚をわざわざ相手にするわけねぇだろ。やっぱ自意識過剰のバカだな」
「志乃さんが注意を引き付けてくれたおかげだよ」
「えっ、あれ引き付け作戦だったの？にしても割とガチで口喧嘩してなかった？」
「あれ別に本気じゃないから。なんなら本気で罵倒してやろうか？今ここで。お前を」
「やめとく」
＊＊＊＊＊＊＊＊
それから走って逃げてきて、河童と別れた場所からだいぶ距離が離れた。
にしても危なかった…。
一体どういう理屈で河童が急に現れたか知らないけど、まさかジューゴが捕まるなんて思わなかった。
…いや、ジューゴはこのメンツの中で一番体力ないし足遅かったな。私が守るべきだったの忘れてた。
ていうか全体的に守らなきゃいけないから、私一人で三人庇う計算になる。
いやいや、頭おかしくない？無理無理。
さっきのでトロワが多少役立つのはわかったけど、道具が無けりゃ話はまた別だし。
それより、早く三階へ続く扉を見つけないとな。
一時的に奴らを撒けたけど、見つかるのは時間の問題だろうし。
「おい。お前、邪魔だからもう一緒に来んなよ」
先へ進もうとしたその時、ハニーがそう言ったのは、ジューゴに対してだった。
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ミサ(プロフ) - イマツギさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年5月2日 1時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします。 (2020年5月2日 1時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね！更新頑張ってください！ (2020年5月1日 20時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます！！ (2020年4月25日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2020年4月25日 15時
