34-2 どうぞよろしく限界くん ページ25
全員の状況を把握しつつ、隣で走ってるニコを一瞥する。
ニコは青白い顔で、不規則に呼吸を繰り返している。
…ねぇ、もしかしなくてもマズいよな？
「ニコ、お前大丈夫か？絶対そうじゃないだろ？」
「っ、ぜー、ぜー、ぜー…」
返事もできないほど。
かなりひどい状態だ。これ以上、ニコの体に負担をかけられない。
あぁもう…仕方ねぇ。
「っ！？」
私はニコの腰を抱えて、抱き寄せながら走る。
人担ぐ程度なら特に問題ない。普段鍛えてるんでね。
「志乃ちゃん…僕…」
「うっせぇいいから黙って大人しくしてろ。舌噛むぞ」
「…うん」
ニコの胸から、早鐘のように鳴る心音が響いてくる。
薬がない今、あまりニコに体力を使わせちゃいけない。
私がしっかり見なくてはいけないのに…。それを怠った私のミスだ。
つーかどこか隠れられる場所を探さないとジリ貧になるだけだぞ。
相手はロボットだから、私達を殺すまで永遠に追い詰めてくる。
リアルターミ●ーターかよ。うわ、考えたくもねぇ…！
「リャン！この近くに…ってオイジューゴお前大丈夫か！？お前も既に限界よろしくなのか！？」
「おま…忘れるなよ…俺の、体力のなさ…」
「それてめぇで言うか！？」
「あれっ？志乃ちゃん何でニコ抱えてんの？」
「ああもう！ジューゴお前もこっち来い！」
走りながらこちらへ距離を詰めてきたジューゴを見据えつつ、腰にガッチリと手をまわして引き寄せる。
ニコは肩だからジューゴは腰で我慢してもらおう。
両手足伸ばしたら引きずるから気をつけろよ。
かくして二人を抱えながら走ることになった私は、改めてリャンに尋ねた。
「リャン、この辺りに身を隠せそうな場所はあるか！？このままじゃいずれ奴らに追いつかれる！」
「ああ、確かここに…！ジューゴ、ここの扉を開けてはくれないか？」
「え？」
私に抱えられたジューゴが、リャンに指示された扉の鍵を開ける。
そこへなだれ込むように全員避難し、最後に私が扉を閉めた。
ジューゴとニコをゆっくりと床へ降ろして、部屋を見まわす。
「リャン、ここは…？」
「猿鬼がかつて使用していた地下管理室だ。あのキョンシー達は、ここには近寄らないようにプログラミングされてるらしい…」
「そうか…。とにかく助かった。お前のおかげだ。ありがとな」
なら、ここで少し休めるかな。
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ミサ(プロフ) - イマツギさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年5月2日 1時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします。 (2020年5月2日 1時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね！更新頑張ってください！ (2020年5月1日 20時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます！！ (2020年4月25日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2020年4月25日 15時
