『万人斬り』の刑務官【ナンバカ】season:12 (ページ5)

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148-2 決着の時:Aブロックページ5

「妻と娘が見ている前で、かっこ悪い姿は見せられないからな！」

副主任が渾身の力で、くす玉をぶん殴る。
家族の愛がバフとしてかかった拳に吹っ飛んだくす玉は、防御壁を跳ね返り、宙に放り出された。

ここでジューゴと伯爵が、「楽」を仕留めに飛びかかる。
先に追いつくのはどっちだ…？

「あ？」

しかし、なんとここで伯爵が棺の中に戻ってしまった。

あれ？何で？あの状態の伯爵、以前は棺に入ることを嫌がってたような…？前回と今回で状況は違うけど、何かあったんだろうか？
でもなんか、伯爵は棺に戻る前に、どこか別の場所を一瞥していた感じだった。その視線の先には何かがあったのか？

まぁいい。そこまで考察してる暇はない。ともかく、これで邪魔者はいなくなった。あとはジューゴがくす玉を斬るだけ！

ボゴァッ！！

見事ジューゴが刀でくす玉を斬り、十三舎の第二種目突破が決まった。…だけど。

「よっしゃああああ！」
「ジューゴくんありがとーー！」
「…？」

…何だ？なんか、おかしい。
あのポンコツジューゴが、飛び上がっていたあの不安定な状態で、刀を扱えるほど余裕があるか？あまりにも上手くいきすぎている。

何だろう…？そこにいるのは確かにジューゴなんだけど、ジューゴじゃない…。
この感覚、どこかで味わった覚えがある。どこだったっけ…？

『これにてAブロック終了ォーーーゥ！！お次はBブロックの対戦を開始するぜぇ！お前ら準備はOK？』

あ、そうだ。次私の出番だ。喫煙所に行きたい主任に生贄にされたんだった。

クソ、すぐ近くにいるのにこの理不尽に対し抗議出来ない…！どうせ丸め込まれるの目に見えてるもん。だってあの人怖いから。
か弱い乙女を殴ってくるのよ！？コイツ人間じゃねぇ！あ、ゴリラだったわ。

うーん、ジューゴのことは気になるけど、主任がいるしなんとかなるでしょ。
大丈夫大丈夫、あのパーフェクトゴリラ主任なら安心して任せられる。

私をこの種目に参加させたことについては根に持ち続けますけどね！
ま、今日はいつもより戦闘モードだからいいけども！あんな楽しそうなバトルがあるなら是非是非！って感じのモチベーションです。

さて、私とコンビになるのは誰かな？