『万人斬り』の刑務官【ナンバカ】season:12 (ページ18)

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153-3 腹の底を覗き見るページ18

つーかウノ、お前の正体に気付いてるとかいうの、ハッタリ(・・・・)だろ？
どう考えてもそうだよね。他の連中は騙せても私は騙せねえよ。一年以上ツラ突き合わせてると、こういう機微わかっちゃうんだね。嬉しいんだか嬉しくないんだかわかんねぇわ。何なんだよまったく。

「どうした？だんまりか？」
「正体に気付いたとはどういうことだ」
「実は俺達、第一種目で福袋をゲットしてな。なんとその中身は参加してる囚人のデータだったわけ。もちろんアンタのも載ってたぜ」
「まさか、そこにこいつがどうやって操ってるのか載ってたってのかい！？」
「いや、ここには囚人のランクと罪状、簡易的なプロフィールだけだ」

ふーん。私はそのデータとやらは見せてもらってないです。
どこまでがマジかわかんないから後で見せろよこの野郎。

「そんで俺が引っかかったのはこの囚人ランク。そんでアンタの囚人ランクは…最低ランクの『D』」
「妙だな。優勝目指してるくせに、そんな囚人が出る必要なくない？…んん？あ、そうか。操ってるのケペル主任じゃなくてミーラの方だったのね」

わかりきってる事だけど、敢えてはっきり言ってやる。こうすれば、ウノのハッタリがより強く印象付けられる。どんどん真実が明かされてる感出るからね。
いや〜、私ってばこんなサポートまで出来るとか、優秀の一言に尽きない？天才かよ。いや、天才だったわ。

どうでもいいけど、ミーラの包帯から覗く片目でギョロッと見つめられるの怖いです。やめてください。夢に出そう。

「そしたら、何で第一種目でそれをやらなかったんだ？」
「やりたくても出来なかった(・・・・・・・・・・・・)が正しいな。俺が思うに、アンタが人を操るには何かしらの縛りがあると思ったわけよ」
「……操作してる間、無防備になる。とか？」
「ビンゴ！さっすが志乃ちゃん」

うるせぇわかってるくせに茶化すな、ウインクすんな。うざってぇ。
ま、これもタネ暴き演出の一つだけどな。

「そこの主任が言ってたよな。この競技はちょうどいいってよ。この競技は看守と囚人の二人一組での参加。そんで舞台は閉鎖された空間。自分を守ってくれる看守の存在と、全体を見渡せる舞台。そして最後にもう一つ。俺が見るに、アンタが操れる人数は4人まで。つまり、操れる人数の限界を悟られない程度の人数制限もちょうどいいってこと」