緑谷くんと飯田くん ページ6
教室に入った瞬間、お喋りしているしている男の子二人が真っ先に目に入った。凄いなぁ、早速お話してお友達作りかぁ…あ、でもこれが普通なのかな？うーんどうなんだろ。
さて…消太さんが言ってた「ミッドナイト」さんはどこだろ？その人が制服の着付け教えてくれるって聞いたんだけど…
後ろにいる緑谷くんは、扉から少し顔を出しただけで教室に入ってこない。
「緑谷くんどうしたの？」
「えっ！？あ、えっと…」
ボク達が話していると、さっきお喋りしていたメガネの男の子が、緑谷くんを見てズンズンとこちらへ歩み寄ってきた。
知り合いなのかな？もしかしてお友達？
「俺は私立聡明中学の…」
「聞いてたよ！あ…っと、僕緑谷。よろしく飯田くん！」
メガネの男の子…飯田くんと緑谷くんが喋ってるのを隣で見る。
もしかして受験の時一緒のグループだったのかな？試験の構造がどうこうって言ってたから…
消太さんの話によれば、ボクはヴィランポイントとレスキューポイントの二つを獲得していて、総合1位だったらしい。
ただ、ボクの場合は“個性”を使いすぎると身体に負担がかかるから、正直長期戦に向いてない。試験の時は仮想
「ところで君は…」
飯田くんが、今度はボクの方に意識を向ける。
「初めまして。ボクは於野Aです！」
「俺は飯田天哉だ。君は…迷子か何かか？」
「まっ？」
ま…迷子…？ポカンとしているボクに畳み掛ける勢いで飯田くんは続ける。
「その格好、見るからに雄英の生徒では…」
「い、飯田くん！か、彼女は僕達の同級生だよ。ただ制服の着方がわからないらしくて…学校に着いたら教えてもらえるそうなんだけど…」
「何っ！？そ、そうなのか！？」
そ、そんなに驚く事なのかな…
「すまない、背丈や容姿を見る限り幼いのでな。つい年下とばかり…」
「いえ…気にすることないよ、飯田くん。ボク別に怒ってないし」
「いや、君には大変失礼な事をしてしまった。人を見かけで判断してしまうとは…本当に申し訳ない」
「ふふ。飯田くんは優しい人なんだね。気遣ってくれてありがとう。とても嬉しい」
にこりと笑いかけると、飯田くんは目を見開いて「な、何だこの癒しオーラは…！！」と小さく呟く。その隣で緑谷くんが、「凄いや於野さん…！まさにオアシス…！」とノートに何やらメモを取っていた。
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作者名：ミサ | 作成日時：2018年9月1日 12時
