敵連合 ページ34
「初めまして。我々は
黒霧さんと、ボクの目が合った。
「我々が以前より手元に置いていた、於野Aの奪還のためです」
「え…！？」
こちらを見やるみんなの視線がボクに刺さった。
キッと黒霧さんを睨み返して、意識を集中させる。
「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが、何か変更があったのでしょうか？まぁ…それとは関係なく…私の役目はこれ」
黒霧さんの靄がボクに伸びる。
13号先生が指先の蓋を開けて戦闘体勢に入った時…
ボクの前に、二人の男の子が現れた。
二人は黒霧さんに襲いかかり、黒霧さんを退がらせる。
「その前に俺達にやられることは、考えてなかったか！？」
「切島くん！爆豪くん！」
「危ない危ない………そう…生徒といえど優秀な金の卵」
「ダメだ、どきなさい二人共！」
「散らして、嬲り、殺す」
ヤバ…！
急いで「
防壁がみんなを覆う前に、みんなが転送されてしまう。
ズキッ。
「いっ…！」
昨日の今日で力を使い、楽になった頭痛が舞い戻ってきた。
くっ…これじゃあボクはまた、何もできない役立たずじゃないか…！
一度みんなで固まって状況を確認する。
ここにいるのは飯田くんとお茶子ちゃん、障子くん、砂藤くん、瀬呂くん、三奈ちゃん、13号先生。
他のみんなは散り散りになっているけど、この施設内にいることは確認できた。
そして相手は…ワープの“個性”を持つ黒霧さん。物理攻撃は基本効かない、普通に考えたら最悪の相手。それに、敵との戦力差が大きすぎる！
「委員長！」
「は！！」
「君に託します。学校まで駆けてこの事を伝えて下さい」
13号先生の意図を察したボクは、すぐに叫ぶ。
「行って！飯田くん！センサーどころか電話も使えないってことは、電波系の“個性”で妨害している可能性が高い！そしてそれは今すぐ解決できない！！それなら飯田くんの足の方がまだ望みはある！！ここはボクらが引き受ける！だから飯田くんは早く学校へ！！」
「何を言っているんだ！於野くんだって狙われて…」
「いいから！！急いで！！」
「…！！」
狙われてるのはわかってるさ…
狙いはあくまでボクなんだ。ボクがここにいれば、そう遠くには行かないはず！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミサ | 作成日時：2018年9月1日 12時
