お昼ご飯 ページ14
翌日。学校二日目。雄英高校ヒーロー科は名前の通り“高校”でもあるため、普通の高校の授業もある。
ボクは過去のこともあってまともな勉強はしてこなかったから、正直言って辛い。
でも、そこは人一倍努力しなくちゃいけないんだ！
消太さんに頼んで参考書を買ってもらって、小学、中学の勉強をしてる。
なるべく消太さんの手を煩わせないように頑張ってるんだけど…難しくて悶々と考え込んでたら、消太さんが教えてくれるようになった。ふふっ、初めて教えてくれた時は嬉しかったなぁ。
マイク先生の英語の授業が終わって、お昼ご飯。
今日も相澤先生にお弁当渡したけど、食べてくれるかな…？
「AAー！」
机にお弁当を出すと、三奈ちゃんがこちらへ近寄ってくる。
「一緒にお昼食べなーい？」
「あ、えと…ごめんね、実は先約があって…」
「えー？そうなの？じゃあまた今度一緒に食べよ！」
「うん。ありがとね」
またねー！と教室を出ていく三奈ちゃんに手を振り返し、席を立った。
向かうは職員室！目標はたった一人！オールマイト！
＊＊＊＊＊＊＊＊
職員室。
「失礼します！」
ちゃんとノックして、まず顔だけ出す。
一番席が近い相澤先生がボクに気付いた。
…ハッ！！
「何だ。どうした於野」
「あ…相澤先生……」
お弁当！！ちゃんと！！食べてくれてるー！！！
思わずしゃがみ込み、両手で顔を覆う。
う、嬉しい…！！嬉しすぎる！！
「…オイ、大丈夫か」
「何でもありません…ちょっと嬉しくて泣きそうになってるだけです」
「大丈夫か」
相澤先生ッ…大好き！！ありがとう！！
はっ！違う違う！目的が違う！！
「あの、オールマイト先生はいらっしゃいますか？」
「ああ、あそこだ。行ってこい」
「はい！」
お弁当をぎゅっと握りしめ、パタパタと示された場所に向かう。
ヒョロヒョロの身体のオールマイトに背後から話しかける。
「先生っ」
「ハッ！！な、何だい！？」
「ひゃっ」
いきなりムキムキのマッスルフォームに変わったオールマイト。
完全に虚を突かれた反応だった。めちゃくちゃ焦ってる。
「あ、よかった…於野少女か…」
「び、びっくりさせちゃってごめんなさい…」
シュウウウ…と煙みたいなのが出て先程のトゥルーフォームに変化する。先生の仕事も大変だなぁ…いつも気を張ってないといけないとか…
「それで、何か…？」
「あ、いえ、ちょっとお話したくて…一緒にお昼、どうですか？」
ボクとオールマイト→←だから子供は面倒なんだ【相澤side】
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作者名：ミサ | 作成日時：2018年9月1日 12時
