14-3 奴らと話すなら地下牢獄へ ページ48
一体どんな話になるかな。私もそっと、無線機に近付いた。
「よぉジューゴ。聞こえてるかぁ？」
『聞こえてるよ。そっちに志乃もいんのか？』
「ああ、俺が頼んで連れてきてもらったんだ。お前もあれか？地下牢獄ってトコにいんのか？ここは最悪だな。ジメジメしてて空気が重くてよぉ、まだあの独房の方がマシだったぜ」
「おい634番、貴様は世間話がしたかったのか？」
「わりぃわりぃ、ちゃんと話すよ。ーーこの際お互い腹割って全部ぶちまけようぜ、ジューゴ。お前やお嬢ちゃんと話したいことはあの『傷の男』についてだ」
…やっぱりそうだよな。コイツらの共通点といえば、『ソレ』だ。
そして、私をここに呼んだ訳も…。
「お前はあの男を探していると言ってたな。実は俺もなんだよ。俺も奴を探しているんだ。ジューゴ、お前はあの男についてどこまで知ってる？顔か？声か？体格か？年か？どこにいて何をしているのか、お前は一つでも知っているか？」
『知らねぇ…。俺がわかるのは「首に傷をつけた男」そしてこの「枷」を取り付けた犯人ってことだけだ。それは俺の目が証明してる』
「なるほど、やっぱりその『枷』以外奴の手がかりは何もなし…か。……となると、やっぱりアンタが最後の手がかりか」
潰された目で、私に意識を向ける。
ここは…話せってことね。…だけど。
「…悪いけど、私はアンタ達に何ももたらすつもりはない」
「なに？」
「吉田、貴様一体どういうつもりだ。ここで話さなければ貴様にかけられた疑いは一生晴れることはないぞ」
「わかってますよ」
…わかってますよ、そんな事くらい。
四桜さんがこう言ってくれるのは、私の事を思ってくれてるから。
『志乃、知ってんなら吐け。それでも言わねぇってんなら、それ相応の処分は下すつもりだ』
主任がそう言うのも、要するに言えば組織の秘密を知る私を守れるって事なんだろう。
だけど。
「言えるものなら言ってますよ。今すぐにでもね。でも私には言えない理由がある。だから言わないんですよ」
「…その理由とは何だ」
「言ったら“私”が危ないから」
そう。これは全て、“私”を守るため。
連中はアンタらが思ってるよりも強くて、厄介だ。長年そこで殺し屋してたからわかる。
逮捕されたのは私自身のミスとはいえ、私は奴らの救いの手を撥ね退けた。
そうなれば、組織の秘密を知る人間として、私を殺しに来るかもしれなかった。
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匿名00 - あ、それと…その作品なんですけど…私…何故か2回にわたって通報しているんですよねぇ…ということは多分公式様が対処してくれなかったということで私は捉えております… (2021年8月24日 3時) (
レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名00 - はい！これからも作品投稿頑張ってください！ (2021年8月24日 3時) (レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 匿名00さん» ありがとうございます！教えて頂かなければおそらくずっと知らないままだったと思います。私は今まで一度も無断転載をされたことがなかったので、これからは無断転載禁止の旨を書くなど、対策をしていきたいと思います。本当にありがとうございました。 (2021年8月23日 22時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名00 - 通報しておきました！これで公式様がどう対処するか… (2021年8月23日 17時) (レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 匿名00さん» ありがとうございます！URL確認しました。これ…おそらく無断転載かと…。プリ小説というアプリで投稿はしてませんし、このアカウントの方も知りません。表示があった＝多分まだ読める状態だと思うのですが…。 (2021年8月23日 17時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2020年4月1日 17時
