9-3 おおっと何やら怪しい展開 ページ28
ジューゴは自分に傷を負わせない限り、追い詰めてくるだろう。
そうさせる理由が彼女にはあったし、その理由も既にわかっていた。
だから志乃はジューゴの刃を一番警戒し、決して斬られぬよう努めていた。
ムサシが四桜と双六に対し、巨大な火炎弾をぶつけた。炎は二人に直撃し、爆発が起こる。
「生憎弱い奴には興味が無いんでね。これでまず二人。あとは…そこの邪魔なお嬢ちゃんだけだ」
ムサシのターゲットが、志乃に移る。
ここまで必死にジューゴの刀を躱し続けてきた志乃は、かなり精神力を削られていた。
体力の衰えを感じるものの、目の前の敵に対して隙は見せられない。
緩みかけた緊張の糸を、再びキツく張り詰めた。
「とっとと片付けてソイツを貰うとするか」
「動くな。傷をつけさせろ、志乃」
「二対一か…ハッ、面白ぇ」
精一杯の虚勢を張り、ニタリと笑う。
大丈夫。こんな状況、殺し屋時代にイヤという程経験してきた。下手したら二対一なんて可愛く見えてくるくらいの人数をまとめて相手した記憶もある。
だから、これくらいなんともない。大丈夫だ。
自分に言い聞かせて、刀を握りしめた。
「ーー弱いだと?」
クスッ、と小さく笑う声が、頭上から耳に入った。
「我々をナメるなよ、小僧」
少しだけ、力を込めた手が緩む。
タイムアップだ。誰のかって?勿論彼らと志乃の、だ。
「今貴様がいる場所はこの『南波刑務所』。そして今貴様が相手にしているのは我が最強の『刑務所』に属す『最恐』の看守達だ。今まで相手にしてきた奴らと『彼ら』を一緒にするな。言ってわからぬならその身をもって味わうがいい」
ーーさぁ、職務執行のお時間だ。
********
時間は少し遡り、ウノ&ロック視点。
ムサシの炎に巻き添えになりそうだったところを、大和に救われた直後。
「君達の安全は私が保証する!!取り敢えずこの場を避難するぞ!」
「ちょっと待って!ジューゴは!?てゆーかあのままじゃ志乃ちゃんヤバいんじゃないの!?」
「彼女の事はきっと主任がなんとかしてくれるはずだ。だからとにかく君達は…」
「つかジューゴの奴もヤバいんじゃねぇの?このまま暴れたらアイツ間違いなく懲罰房行きなんじゃねぇか?」
「いや、もしこれ以上の相手の囚人もしくは我々刑務官への暴行及び反逆行為は、『裁判』沙汰になるだろう」
「「さ、裁判!?」」
10-1 新年大会、終幕→←9-2 おおっと何やら怪しい展開
132人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
匿名00 - あ、それと…その作品なんですけど…私…何故か2回にわたって通報しているんですよねぇ…ということは多分公式様が対処してくれなかったということで私は捉えております… (2021年8月24日 3時) (レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名00 - はい!これからも作品投稿頑張ってください! (2021年8月24日 3時) (レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 匿名00さん» ありがとうございます!教えて頂かなければおそらくずっと知らないままだったと思います。私は今まで一度も無断転載をされたことがなかったので、これからは無断転載禁止の旨を書くなど、対策をしていきたいと思います。本当にありがとうございました。 (2021年8月23日 22時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名00 - 通報しておきました!これで公式様がどう対処するか… (2021年8月23日 17時) (レス) id: fdedef56f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 匿名00さん» ありがとうございます!URL確認しました。これ…おそらく無断転載かと…。プリ小説というアプリで投稿はしてませんし、このアカウントの方も知りません。表示があった=多分まだ読める状態だと思うのですが…。 (2021年8月23日 17時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミサ | 作成日時:2020年4月1日 17時