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「おお何や、童貞が一丁前に女の子にプレゼントしてるやん！」その光景を目撃したシャオロンがそう囃し立てる。瞬間、雑談をしていた他のメンバーの視線も一斉に彼に向けられる。
女性の前で何てことを！ そう怒鳴ったエーミールの顔は羞恥でほのかに赤みが増していた。いつも紳士で穏やかなあの彼がそんな大声を上げるとは思わなかったAは目を大きく見開いた。
時間も進んで、彼女以外の全員がいい具合に酔いが回り、何人かの顔は赤に染め上げられていた。それでも話は尽きることなく、相変わらず騒がしい空気が漂っている。
その空間から一旦離席したロボロが向かったのはトイレだった。用を足して一息吐きながら部屋を出ると、すぐ側の壁に背中を預けているAの姿を見つけて思わず驚いた。
彼が出てくるのを待っていたAは壁から背中を離し、あの、と少しだけ彼との距離を縮める。
「ロボロさんに、お礼を言いたくて」
「ん？ お、お礼？」
「はい。あの時私を最初に見つけてくれたのはロボロさんだって、お兄さんから聞いて」
あの時。その言葉で彼女が話題にしている内容を把握したロボロは、ああ、と呟いた。
ありがとうございます。そう言った彼女が深く頭を下げる。まさか彼女から面と向かって感謝の言葉を貰えると思っていなかったロボロは内心少しどぎまぎしていた。
実はあの初対面から一度も会っておらず、彼女との接し方が他の者より理解出来ていないのだ。と同時にそんな彼女から改めて感謝されたことに何だか気恥ずかしさを隠し切れず、どう返事をすればいいのかと正直迷った。
「あー、まあその、間に合って本当に良かったわ」
「ロボロさんのおかげで私は今生きていられるんです。本当に感謝してもし切れないくらいです」
そんな大袈裟な。と思ったが、その時ゾムから報告された内容がロボロの脳裏に過ぎる。
後少しでも遅かったら彼女の命が奪われていたかもしれない——。
まさかそんな壮絶な現場になっているとは思っていなかったので、それを聞いたあの時は一瞬己の耳を疑うぐらい衝撃を受けた。
その後に感謝の言葉と共に深々と頭を下げたゾムに更に衝撃を受け、しばらく放心状態になったものだ。あの時の彼の真剣な顔を未だに鮮明に覚えている。
確かに第一発見者は自分だ。
だが、あの時の自分はその情報を他者に伝えることしか出来なかった。現場に素早く駆けつける脚力も彼女を窮地から救う力も持っていなかった。
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抹茶ちよこ(プロフ) - 。さん» 。さん、こちらの作品を読んで下さり誠にありがとうございます！続編はあります。リンクが連携されていない理由と検索方法はコメント欄にあります(このすぐ下です)お手数をお掛けして申し訳ございませんが宜しくお願い致します。 (3月29日 20時) (
レス) id: 68848dd40a (このIDを非表示/違反報告)
。 - 作品が好きで見させてもらっています。作品一覧に3が無いのですが、削除されてしまっていますか？ (3月29日 4時) (レス) id: fadf2e6ab2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ちよこ(プロフ) - から入って探して頂ければと思います。申し訳ございません。ですがR18作品なので勿論18才未満の方の閲覧はご遠慮しております。もしそうでなければ、どうぞ続きをお楽しみ下さい！ (12月2日 18時) (レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ちよこ(プロフ) - 青さん» 青さん、ご感想ありがとうございます✨こちらの続編ですがR18作品になっておりまして、占ツクの仕様上、健全物とR18はリンクを紐付けることが出来ないようになってまして…。なので続編はお手数ですが私の名前をクリックか、↑の「この作者の作品を全表示」と言う所 (12月2日 18時) (レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
青 - とても好きです。2の続編が見つけられず…どこから観れるか教えていただけませんか？ (12月2日 15時) (レス) id: 437b233046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2021年9月16日 15時
