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○彼の意志に変わりはないと判断したAは一つ息を吐いてからゲームの準備に取り掛かる為立ち上がった。
友達の知り合いにプレイを見られながらゲームをやることになったこの奇妙な状況にゾムは少しばかり居心地の悪さと緊張を覚えた。
友達の知り合いにプレイを見られながらゲームをやることになったこの奇妙な状況にゾムは少しばかり居心地の悪さと緊張を覚えた。
その後は前と同じ、先にストーリーなどを進めている彼女をナビ役にしてゲームの世界を堪能する。少しブランクが空いた為最初は操作の感覚を思い出すようにそこら辺の雑魚を斬り、寄り道をしながらもストーリーを進めていく。
画面に釘付けとなり、ゲームに集中する二人。そうして時間が経てば固かった雰囲気も解れ、二人の熱気がその場に漂い始める。
その頃にはもう二人の中からはらだ男の存在感が薄れていた。彼は宣言通り一切口出しせず視線をテレビ画面と携帯の画面を往復して、たまに二人の方をちらっと見ながら時間を過ごした。
喋っていると自然に喉が乾くもので。特にコントローラーを握っていない彼女がゾムよりもグラスを手に取る余裕があるので、その中身が減るのも早い。おまけに用意した菓子類も水分を持っていくものだから尚更だ。
最後の一滴を飲み干したAがグラスを置く。おかわりを注ぎに行きたいが、今画面の向こうでは白熱したボス戦が繰り広げられている。隣の彼が言葉にならない声を上げながら必死にカチャカチャとコントローラーを弄くり回している。
これは見届けなければと思い、キッチンに行くのは後回しにしようとAはまた画面に食らいつく。そして彼の邪魔にならないよう、心の中で応援をする。
その時ふと視界の横から手が伸びてくるのが見えた。気付いた次の瞬間、それは彼女の空になったグラスを持ち上げた。え、と驚いているとゾムとは反対側から動く気配を感じる。それが誰なのかは言われずとも。Aは振り向くとらだ兄、と呼んだ。
「俺も丁度無くなったから一緒に持ってくるわ。お前は座って待ってろ」
あと何か適当に菓子も持ってくるわ。そう言って席を立った彼はキッチンの方へと向かった。
それと同時にリビングにゾムの叫び声が響き渡った。画面には倒れたプレイヤーの姿が映り、お前は死んだ、と言う意味の文字が浮かび上がる。敵の体力もあと少しと言う所での敗北。
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抹茶ちよこ(プロフ) - 瑞稀さん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けてとても嬉しいです！これからもどうぞ温かい目で見てやって下さい。ありがとうございます！ (2022年4月17日 12時) (
レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うわぁ〜〜！！本当に面白いです！！まさかのライバル？！誰なんだ…続きも楽しみにしてます！ (2022年4月15日 0時) (レス) @page39 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2022年3月14日 15時
