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○彼女のその一言で始まったパーティーゲーム。よくあるサイコロを回して、マップ上のマスを進んでコインやアイテムを集めていくものだ。
沢山用意されたミニゲームで順位を競い合い、時にはコインを奪い合い、時には協力していく。たまにそれで殺伐とした空気にはなるが、場面が切り替われば三人の気分もすぐに切り替わり次のミニゲームへと心が向く。
基本的には和気藹々と楽しい雰囲気がリビング内に漂う。貶し合い、煽り合いながらも三人の表情には絶えず笑顔が浮かんでいた。
その中でもゾムとらだ男の争いが一層激しい。と言うか似た者同士なのか、やることも考えていることも同じでよく衝突が生まれる。良く言えば馬が合うと言うのだろうけれど、二人の間に流れる空気はそんな生優しい感じではなかった。
常にどちらかが上に立とうと蹴落とし合いが始まり、協力型のミニゲームでも勝てば自分のおかげだと言って鼻を伸ばし、負ければお前の所為だと敗因のなすりつけをする。
最初こそトップの順位に立ったらだ男の煽りやからかいにぐっと堪えていたゾムだったが、遂に耐えきれなくなって突っかかるようになってしまった。流石にやりすぎだと思った時はAもらだ男に注意をするが、ゲームでやり返すから、と何故かゾムに止められた。どうやらいつの間にか男と男の勝負が始まっていたようで、それならと彼女はもう口を閉じるしかなかった。
しかしその甲斐あってか、大分二人の心が打ち解けたようだ。年上で彼女の知り合いと言うことで遠慮していたゾムだったが、今では罵詈雑言や煽りまで吐けるようになっていた。余裕そうならだ男の澄ました顔を崩すのが何よりも楽しそうで、その表情はいつものメンバーと遊んでいる時と変わらない程だった。
それにらだ男も特に嫌と感じている気配はなく、寧ろ面白いからもっと来いよと言わんばかりに彼にちょっかいを出す。その様子からしてどうやらゾムのことを気に入ったようだった。
一瞬でも感じた二人の険悪な雰囲気にこれは失敗だったかと不安に思っていたAだったが、何とか丸く収まると言うか、仲良くなった様子を見てとりあえずほっと胸を撫で下ろした。いつの間にかお互いを「ゾム」「らっだぁ」と呼び合う仲にまでなった二人にAは嬉しくて終始頬を緩ませていた。
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抹茶ちよこ(プロフ) - 瑞稀さん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けてとても嬉しいです！これからもどうぞ温かい目で見てやって下さい。ありがとうございます！ (2022年4月17日 12時) (
レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うわぁ〜〜！！本当に面白いです！！まさかのライバル？！誰なんだ…続きも楽しみにしてます！ (2022年4月15日 0時) (レス) @page39 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2022年3月14日 15時
