たとえ卑怯者だとしても【宮侑 白布賢二郎】

07-過去- ページ8

Aside






・回想・






『やめて！！嫌っ！』





誰かに口を塞がれた





公園の男子トイレに引きずりこまれる





侑「おい、ビデオのセットできとるか？」





「完璧や」






私は涙で顔がぐしゃぐしゃだと思う





それなのにこいつらは…私を見て笑ってる





侑「なあ、自分で脱いでみ」





【ブハッ！！侑、酷すぎやろ！！】





首を左右に振る





嗚咽をあげながら『許して下さい』だの
『お金はあるから』だの言っていると





宮に首を絞められた





侑「金欲しいが為にこんな事してるんちゃうで？

次シラケる事言うたら…
この動画ネットにあげるからな」





『ううっ…』





解放され、そのまま床に座り込み
ゲホゲホ咳き込む





「「「脱ーげ！脱ーげ！」」」






男子が手を叩いて私の脱衣を促す





泣きながら服を脱いでいった






侑「下着も脱げやアホ」





『……っ…』






動画を撮られている…






でも素直に従わなければ…殴られる






【えっろ】





【こいつ何気にええ身体しとるよなー//】





【やっべぇ…むっちゃ触りたい】





【アホっ…侑に怒られるで？
何せお気に入りのオモチャやからな】






カメラのシャッター音が色々な方向から聞こえる





俯いてしゃがみ込んだ






侑「お前ら…もう今日は帰ってええで？」





【えっ？侑、どないしたん？】





侑「ちょっとこいつ家に連れて帰るわ」





【マジか！笑】





【まさかその女抱くつもりなん？】





侑「何や…文句あるんか？」





宮が低い声色になったのを見て
周りの男子数名はすぐに帰って行った





体格もよくて
容姿も整っている





それに加え圧倒的なバレーの才能もある。





誰もこの人には逆らおうとはしない。





私は宮と二人
取り残された





侑「お前は俺のモンや」






『…え？』





私に背を向けていた宮が、こちらに振り返る





初めて向けられる涼し気な笑顔に
内心ドキッとした






侑「お前は俺だけのお人形さんってこと」






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