狂愛2【白布賢二郎】

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五色side





・全国大会1日目・




白布「五色、あんま前のめりになるなよ。」



五色「は、はい！」



インハイ全国大会初日



白布さんとは、バレーの時は驚く程今まで通り良いチームメイトだ。



白布さんがチラッと観客席を見る。
その先にはAがいて、笑顔で白布さんに手を振っていた。



今までなら、俺に向けられてたその笑顔を見て胸が苦しくなる。



五色「絶対、いいとこ見せてやる！！」



天童「おうおう工〜気合い入ってんね〜！」



五色「はい！」



牛島「行くぞ」




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初日は試合に勝った。
まあ、俺たちなら当然だ。



会場から出たところで、出待ちしている女の子が沢山いた。



少し離れた人があまりいないところにAが立っていた。



白いワンピースを着ていて、きれいで見惚れてしまった。



五色「A…」



「五色くーん！」
「工くん、写真一緒に撮ってー♡」



五色「えっ」



ああもう煩い…！！
俺は、Aのところに行きたいのに！！



「あ、白布先輩だ♡」
「え、行っちゃえば？」
「やっぱかっこいいよね〜」



バレー部の中でも、女の子達から人気がある白布さん。
前までは会釈くらい返してたのに、今じゃ全部無視だ。



天童「賢二郎、性格はアレだけど顔はいいからファンの子多いね〜！」



瀬見「失礼だなお前…」



白布さんは真っ直ぐにAの方に向かって行った。



白布「A…！」



あ、白布さんのあんな顔初めてみるな。



天童「うわ〜賢二郎いい笑顔。あんなかわいい顔すんのね〜」



川西「別人…」



突然、白布さんがAを抱き締めた。




川西「うわー」
天童「おお！？！？」
瀬見「すげーなおい…！」



周りからは歓声や悲鳴みたいな声が上がっていて



俺はまるで映画を観てるみたいな感覚だった。




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