捕獲対象【天童覚】

1日目〜夜〜* ページ6

Aside





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及川「木野ちゃん」





消灯時間が過ぎた時
自販機で飲み物を買おうとしていたら
及川さんに声をかけられた。





ジャージ姿ばかり見てるからかな？





及川さんのスウェット姿に
少しドキッとしてしまう。





及川「今日はお疲れ様！」





『及川さんもお疲れ様です！』





私の横に来ると
自販機にお金を入れた及川さん。






及川「奢るよ」






『えっ、そんな…悪いです』





及川「いいから」





お言葉に甘える事にして
無難に一番安いお茶を購入。





及川さんも同じのにした。





二人でベンチに座り、お茶を飲む。





何だか心臓が煩い。





普段部員とプライベートで関わる事はあまり無い。





だから…及川さんのいつもと違う一面を見ているようだ。





及川「Aちゃん…って、呼んでいい？」





『え…』





及川「ほ、ほら！さっき白鳥沢の人達に呼ばれてて、俺らが苗字なのも変かなって。」





『確かに…そうですね』






暫く沈黙が流れる。





及川「ねえ、Aちゃんは彼氏いるの？」





……またらこの質問か





『いません。できた事ありません。』






もういい、正直に言っちゃえ。





及川「本当に！？」





何故か声が大きくなった及川さん。





及川「…俺もいない」






『え、意外です…』





やっぱ部活に集中したいのかな。





及川「ねえ」





『？』





及川「…ううん。何でもない。」







どうしたんだろ…及川さん…






及川「そろそろ戻ろっか」





『はい。ごちそうさまでした。』






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