好きな人 ページ19
Aside
・
あれから数週間。
送り迎えは毎日賢ちゃんだった。
信君に会いにいく隙なんて当然無くて
私はもう会うことはできないんじゃないかと
半分諦めかけていた。
そんなある日だった。
【Aちゃん、さっき銀髪のイケメンが正門にいてAちゃん探してたよ。知り合い？】
いつも話しかけてこない数名の女の子達が、少し顔を赤らめながら私にそう言った。
昼休みが終わり午後の講義が始まる直前
私はバッグを掴み教室を飛び出していた。
講義なんか、もうどうでもいい。
正門まで走って行くと見慣れた後ろ姿がある。
『信君！！』
信君がこちらに振り返り、そして少し切なそうに微笑んだ。
荒くなった息を整える。
北「…久しぶりやな。」
『…っ、うん。連絡取れなくてごめん。』
俯いていると
北「痣、無くなっとるな。安心したわ…。
この後まだ講義あるやろ？早よ教室戻らんと。」
『え…もう、行くの？』
北「あの電話以来連絡来おへんから心配しとった。顔、見たいって思とっただけやから。」
『信君、連れてって…お願い。
別れさせてもらえなくて…
でも、信君が好きなの…っ。』
信君の胸元のシャツをぎゅっと掴む。
こうして会ってしまうと、自分の気持ちを思い知らされる。
信君じゃなきゃ…嫌だ。
北「は…別れさせてもらえへん？
俺はてっきり、Aがもう彼氏とやってくこと決めたと思ってたんやけど…」
『違う！！スマホも取られて、毎日送り迎えだし…
信君のとこにもいけなかったの。』
信君の表情がみるみる強張って言った。
北「うちで話せるか？」
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Sally - すき (2022年9月29日 4時) (
レス) @page26 id: f661e07910 (このIDを非表示/違反報告)
stgy - 『信…くん……』 終わり 私:グハッt (2021年6月28日 21時) (レス) id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 赤ずきんさんの、小説一番好きです！応援してます！ (2020年12月7日 22時) (レス) id: 1246f5d2cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤ずきん | 作成日時：2020年8月9日 0時
