リク□不意打ち注意(gr) ページ43
ﾋﾟｺﾝｯ
【ぐるちゃん】
通知を見ればAからのその一件。
以前の俺なら名前だけが送られてきて｢何事だ？｣と思っていたが今は違う。
ちなみにその前のやりとりでは
【会いに行こうか？A】
【グルさん忙しいでしょ？来なくていい】
【どこかに食べに行きたいか？】
【いらない。お金もったいない。】
【高校楽しいか？】
【社会人には関係ない。】
そんな感じで殆どがツンツンと言った返信しかないが、稀に【ぐるちゃん】とだけ送られることがある。
それは決まって……
｢Aーー、家上がるゾ。｣
貰っていた合鍵で家に上がり、彼女の部屋に向かえば扉の向こうから荒い息遣いとケホケホという咳。
ｶﾞﾁｬﾘと開ければベッドには案の定風邪っぴきのA。
｢やーっぱり風邪ひいとったんか。｣
｢うるさぃ……うつるからぁ……かえって、けほっ……｣
布団から半分出た顔がじろりと睨んで｢帰れ｣と訴えているが気付かぬふりをしてそこに居座り、来る前に店や薬局に寄って買っておいた飲み物や冷えピタ、薬等を並べる。
｢あ…ごめ……ん、お金……かえす｣
｢いいから寝とけ。｣
｢…や…やだ…｣
Aは力無い抵抗でなんとか出ようとする。まぁ、結局力無いから布団の中に押し込められて終わるんだが。
いつも彼女はそうなのだ。自分が年下であるのを気にして、さらに性格や生活上の都合でツンツンと大人ぶりたがり借りは作らない主義なのだ。
だから本来なら他人に頼ることもしないのだが……
付き合ってから何ヶ月したある時
【ぐるちゃん】
とだけ、彼女は連絡をよこした。
もちろん心配になって会いに行ってみると彼女は風邪をひいていた。
あとで聞いたところ
「そんな記憶はない！｣
と顔を赤らめながら自分と俺のスマホのそのメッセージを削除していたが、つまりは無意識に俺を求めていたということになる。
そして絶賛風邪っぴき中のAは物凄く素直で甘えてくれるのだ。
これは大きな進歩だったし、今回で既に５回目。自惚れるのも仕方ないことだろう。
｢ぐるさん…なに…にやけてる……やらぁしー｣
｢やらしくて結構や。それより気分は？気持ち悪いか？｣
｢……だいじょぶ…｣
手で頭や頬を優しく撫でれば気持ちよさそうに瞼を閉じて擦り寄る。
…無意識なんだろうなぁ。
なのにいつもの言葉には棘があって……
本当は寂しがり屋のくせに、素直じゃない。
ーーなんてこの時気を抜いていた俺が馬鹿だった。
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角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» 書けました！宜しければ読んだってくださいm(*_ _)mリクエスト本当に嬉しかったです♪ありがとうございました (2018年3月14日 16時) (
レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» ありがとうございます！！もちろんです(*^^*)ぜひぜひ書かせていただきます (2018年3月14日 15時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - リクエストよろしいでしょうか？鬱先生のハッピーエンドのお話をお願いしたいです！ (2018年3月14日 15時) (レス) id: e5666d0338 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - 十弧さん» 良かったぁ！！！リクエスト本当に嬉しかったです＿( _´ω`)_♪ぜひぜひこれからも来たって下さいね、いっぱい書きたいです！ありがとうございました (2018年3月14日 0時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
十弧(プロフ) - 角砂糖(兼:ただの炊飯器)さん» リクエストしにお邪魔させて頂くかも知れません…。これからも作者様のお書きになるお話を楽しみにしています。これからもご無理なさらず頑張って下さい！ (2018年3月14日 0時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：角砂糖 | 作成日時：2017年12月2日 19時
