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更に腹を支えているローの手に力が入り、後ろへ引っ張られる。
ようやく地面に足がしっかりとつき、未だに何が起きたのかよく分からぬままローを見上げた。
帽子が脱げている分、表情がよく見える。
ほっと安心しきった表情をしていて瞳からもその様子がうかがえた。
両肩に手を乗せられ、
「無事か」
わざわざ屈んで目線を合わせて聞いて来た。
胸で喜びが弾ける。
純粋な心配。
目の奥が熱くなってきて、集中していないと溢れてきそうで身体全体に力を入れる。
『……はい』
つっかえた。
本当は大怪我したかもしれない、下手したら死んだかもしれない。そう思うと恐怖で震えが止まらない。
涙が溢れてきた。
ここ数日間でいろんなことが起こりすぎてぐちゃぐちゃで、自分でも何回泣いてるんだろうと思いながら涙袋に指を添える。
ローが肩から手を離し、何かを言いかけ口を開くが、ためらい閉ざす。
床に落ちた帽子を拾って強引にかぶせてきた。
サイズが大きくて目元まで隠れる。暖かい。
止まっている周囲の景色に目を向けた。
下を見ると先程ぶつかった中学生らしき少年。
その顔色はヤバい。と動揺し、焦っている顔。だが体は動かない。
ローは下へ降り、少年の前へ。
血相を変えて、怒りを露わにしている。
だが静かに激昂する。
「人が死んでたかもしれねェんだ、てめェ自分が何したか分かってんのか」
少年があわてて動き出す。
突発的な事態において身体はうまく動かない。
ただただ恐怖を直に感じていて一刻も早く逃げ出したい気持ちでいっぱいのようだった。
「消えろ」
ローがあんなに怒りを露わにしているのは初めて見た。
急いで他のグループの少年たちと逃げだした。
再び衝撃を受けた廊下の時間はぴたりと止まり、ローがAの元へ帰ってくる。
教師としてそれは大丈夫なのかと心配する面、自分のために怒ってくれていることが嬉しかった。
『せんせ…』
「深くかぶってろ」
ローが帽子をさらに深くかぶせてきた。
手首を掴まれ、階段を降りる。
向かう先が保健室だとすぐに分かった。
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はるさめ(プロフ) - あの、最初の6~7ページかが名前になってて設定した名前に変換されてません。そしてこの作品凄く面白いですね！まだまだ最初部分しか見れてませんが…頑張ってください！応援してます！ (2023年3月1日 15時) (
レス) @page7 id: 299e20c6a9 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - あんちょろさん» コメントありがとうございます！遅いですが夜勤頑張ってください！夜更新が多いので気長に待っていただければ…送別会は割と力入れるので楽しみにしていてください！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - ききぽんぬさん» コメントありがとうございます！読んでいただいて光栄です！お気に入り登録もありがとうございます😭更新頑張ります！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - 夜勤なうなのにもう送別会編が気になって眠れません（夜勤だから寝るな！） (2022年10月21日 23時) (レス) @page45 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ききぽんぬ(プロフ) - はじめまして、こんにちは！昨日、この作品と出会ってめちゃくちゃおもしろくてあっという間に全て読みました！続編が出来るということでとても嬉しく思います(*´﹀`*)嬉しいお知らせが届くのを楽しみにお気に入り登録させていただきました。これからも応援してます！ (2022年10月21日 11時) (レス) @page43 id: 79ed02044f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2022年10月5日 21時
