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『嘘つき！！』
Aは昨日ローに言われたことをそのまま行なった。
読書するローの顔を見てはっきりと『こっち向いてください』と。
案の定ローは本から目を離さず、こちらを向かずだった。
『向いてくれるって言ったじゃないですか！』
「向いて"あげる"じゃねぇ、向く"かも"だ」
『詐欺！意地悪教師！鬼教師！！ドS教師！』
「なんとでも言うんだな」
ローの対応は大人そのもの……というか面倒臭がって適当に返しているだけなのだが。
Aはさらに頬を膨らます一方だった。
脱力し、いつも通りソファに座る。
ため息と共に。
ローは長い脚を組んで、静かな読書の時間を満喫していた。
ページを捲る乾いた音が空間にぺらりと響く。
『センセー』
「………」
読書をやめないロー。
聞いてないんだなと思い、ぶっちゃけた。
「付き合ってる人ってい…」
「職務中にくだらねェことを質問してくるな」
言い終わる前に先手を打たれた。
ローの声色は不機嫌さを通り越して、すごみを感じた。
が、Aは鉄の意志を持っていた。
「じゃあ彼女いたことあります！？」
「てめェ話聞いてたか？」
凍えるほどの冷たい表情でローは返す。
ローは本を閉じ、両腕で自分の胸を抱き込むようにしながら、Aをじっと睨んで動かない。
「で、彼女は…」
「いねェ、満足したら帰れ」
面倒くさく適当に返すが、いないのは本当だった。そこに嘘をつく必要はない。が、ここでいると言っておけばこいつが諦めてくれるのではなかったのかと言い終わってからローは気がつく。
我ながら頭が働かなかった。
「いないんですか！？センセーが！？このイケメンに！？」
「喧嘩売ってんのか」
ローの顔には凄まじい怒りの感情が眉の辺りに這っており、目を尖らせて体を震わせている。
そんな様子を横目で見ておきながら気がついていないようにAは片手を頬にやる。
「へ〜いないのか〜嬉しいな…」
Aの目が照れ臭そうに輝いた。笑顔ながらも発言に関しては恥ずかしがっていて、ローは一瞬固まる。
「じゃあセンセーお願いなんですけど！」
「断る」
「まだ何も言ってないですけど！？」
なんとなく面倒ごとになりそうだとローはキャッチ。
生徒からの、ましてや自分に好意を持った生徒からのお願いなど、面倒かつ問題ごとになりかねない。
「花火大会！一緒に行きませんか！」
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はるさめ(プロフ) - あの、最初の6~7ページかが名前になってて設定した名前に変換されてません。そしてこの作品凄く面白いですね！まだまだ最初部分しか見れてませんが…頑張ってください！応援してます！ (2023年3月1日 15時) (
レス) @page7 id: 299e20c6a9 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - あんちょろさん» コメントありがとうございます！遅いですが夜勤頑張ってください！夜更新が多いので気長に待っていただければ…送別会は割と力入れるので楽しみにしていてください！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - ききぽんぬさん» コメントありがとうございます！読んでいただいて光栄です！お気に入り登録もありがとうございます😭更新頑張ります！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - 夜勤なうなのにもう送別会編が気になって眠れません（夜勤だから寝るな！） (2022年10月21日 23時) (レス) @page45 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ききぽんぬ(プロフ) - はじめまして、こんにちは！昨日、この作品と出会ってめちゃくちゃおもしろくてあっという間に全て読みました！続編が出来るということでとても嬉しく思います(*´﹀`*)嬉しいお知らせが届くのを楽しみにお気に入り登録させていただきました。これからも応援してます！ (2022年10月21日 11時) (レス) @page43 id: 79ed02044f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2022年10月5日 21時
