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「美味かった。バランスも考えてんだろ」
美味かったと言うわりにはローは苦しげな表情をしていた。
弁当が逆さになったり横になったりして、いくら白米に乗っていた梅干しでもころころ転がりおかずからおかずへと全部の味が梅干しと化していた。
それを梅干しが嫌いな人間が食べたのだ。
相当辛いだろう。
Aは自分の嫌いな食べ物しか入っていない弁当を食べる姿を思い浮かべて震えた。
「おれは肉より魚が好きだ」
『…はい』
「和食派だ」
『……はい…！』
Aの返事の元気さで元に戻ったな。とふわりと口角を上げて微笑むロー。
それを間近で見てしまい、心臓が強く鳴る。
普段ちっとも笑わないから、こう言う時の不意打ちの笑顔の破壊力は計り知れない。
『せんせ…』
「茶が飲みてェ」
ローが立ち上がる。
雨がいつのまにが止んでいて、さらには虹がかかりそうだと何となく思う。
屋上の水溜まりが日の光を反射して雨上がりの景色をいっそう美しく思わせた。
そんな光景を横目で見ながら、Aはローの帽子を脱ぐ。
もう涙は止まっていた。
さっさと歩き出す彼の後ろに急いで着いて行く。
これが照れ隠しだと分かるのはだいぶ後の話である。
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「トラ男〜！！怪我し…ってあり？」
同時刻、膝から血を流したルフィが保健室へとやって来ていた。
だがローは留守で、居るのは取り残されていたルシアのみ。
「あら、ルフィくん」
学校の人気者かつ問題児のルフィのことをルシアは認知していた。
「トラ男は？」
「………さぁ？私も用事があってから来てみたらいなかったわ」
「これどーっすかな〜…」
ルフィが膝の血を止めようとかがみ込みながら言う。
ルシアはルフィの性格も認知していた。
素直で正直者で嘘がつけない。
目を細めて、
「私がやってあげる」
「ほんとかー！？助かる！！」
ルフィを椅子に座るよう誘導させた。
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はるさめ(プロフ) - あの、最初の6~7ページかが名前になってて設定した名前に変換されてません。そしてこの作品凄く面白いですね！まだまだ最初部分しか見れてませんが…頑張ってください！応援してます！ (2023年3月1日 15時) (
レス) @page7 id: 299e20c6a9 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - あんちょろさん» コメントありがとうございます！遅いですが夜勤頑張ってください！夜更新が多いので気長に待っていただければ…送別会は割と力入れるので楽しみにしていてください！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - ききぽんぬさん» コメントありがとうございます！読んでいただいて光栄です！お気に入り登録もありがとうございます😭更新頑張ります！ (2022年10月22日 9時) (レス) id: f1de8a3da7 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - 夜勤なうなのにもう送別会編が気になって眠れません（夜勤だから寝るな！） (2022年10月21日 23時) (レス) @page45 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ききぽんぬ(プロフ) - はじめまして、こんにちは！昨日、この作品と出会ってめちゃくちゃおもしろくてあっという間に全て読みました！続編が出来るということでとても嬉しく思います(*´﹀`*)嬉しいお知らせが届くのを楽しみにお気に入り登録させていただきました。これからも応援してます！ (2022年10月21日 11時) (レス) @page43 id: 79ed02044f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2022年10月5日 21時
