後輩くんはだいたいずるい【爆豪勝己】 (ページ2)

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□prologue ページ2

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放課後。

多くの生徒が帰宅し、校内は部活動をするものばかりで一角は妙にシンとしている。

その一角が、図書室だ。

図書委員こと、八神Aが仕事をサボり、貸し出しを行うカウンターで本を読む。

人がいつも少なく、やることがないのは事実だ。

先生もいつもいない。

完全にAの独壇場。

の、はずだった。

____おおぅ、いい展開…

小説を読み老けて、次のページへとめくろうした時、

「セーンパイ」

聞きなれた声が聞こえて顔を上げた瞬間、その人物にデコピンされAは固まってしまった。

「サボりですかぁ？」

爆豪勝己。

いつも図書室に来ては、私をからかいにくるひとつ下の後輩だ。

『なっ！？サボってないし！！』

カウンターの下の段に本を片付ける。

「良いはんのー、あざーす」

『あのねぇ！？』

「はい、貸し出し」

いつもの通り、一年の癖に数IIの参考書を借りていく。

___ぐぬぬ…

話を遮られる。

いつもこうだ。してやられる。

『爆豪くんさ！いつも何しに来てるの！』

「知りたいすか？」

『……ああ！知りたいわよ！！』

ヤケクソでAは応える。

「センパイに会いに」

_____えっ

「なんつって、本借りにっすよ」

『え、あ、そう』

拍子抜けした。

「センパイ今自分に会いに来てくれてるとか思いました？」

『なっ……んなわけ……！！』

「顔赤いっすよ？」

『あっ、赤くないし！！』

「真っ赤、真っ赤」

『〜〜〜ッ！！！爆豪くん！！！』

これは、図書委員の八神Aと、後輩のハイスペック男子、爆豪勝己の青春フルコース。

ちょっと、覗いて行きませんか？

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