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やってきたのは丑三つ時水族館。
ギャングオルカがコラボしたりした水族館。
ちょっと前にリニューアルオープンをし、現在、巨大水槽と水中トンネルができて話題になっている。
水族館というのは、入り口から全てが違う。
入った途端の潮の香りと魚たちの少し生臭い匂い。
けれどもそこがいい。
水族館へ来た。という感じだ。
壁は黒く、床も黒い。カーペットだからか、高級感がある。
「いや〜まさかAちゃんOKしてくれるとは思わなかったわ〜」
『まぁ、予定なかったし…あ、』
チラッと百合を見た。
透目に事情は話したものの、気にしてしまう。
「百合ちゃんでしょ？いや〜美人だね？」
「どーも」
百合は愛想無く応える。
爆豪と始めて勉強をした時と同じだ。
恐らく敵意を抱いているのだろう。
『なんか、ごめんね』
「いいよ、いいよ、人数多い方が楽しいしなぁ」
イケメンの微笑みをする。
Aは透目の一言に安堵の息を漏らした。
まず、熱帯魚の水槽へとやってきた。
色とりどりの魚たちが優雅に泳ぐ。
『綺麗』
「だね」
「2人は水族館始めてなん？」
『いや、何度か、…』
「同じく」
順路を巡り、一つ目のメインの巨大水槽にたどり着く。
看板猫…いや、哺乳類の2匹のシャチが驚くほどの大きさで陽気に回遊している。
メインスペースなだけあって広い。
___大きい。
素直な感想。
Aたちは人が勝手に作り上げた列に沿って順路を歩き、別のエリアへと歩いていく。
水槽に見入り、時々止まってしまいそうになるが、我に返り、すぐに歩く。
___綺麗だなぁ。
あまりに圧倒され、薄っぺらい感想しか出てこないのが、残念だった。
・・・
「そんで、Aちゃんってなんで腹黒王子と付き合ってんの？」
休憩がてら、カフェに入るが、そこはカフェ及び、尋問室だった。
「あ、それ私も気になる」
「Aちゃん、百合ちゃんにも言ってなかったん？」
『……あはは…』
尋問タイム、スタートだ。
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2021年9月5日 12時
