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「覚えろ」
書いて、書いて覚えようとしていた。
Aが英単語と意味を書いている姿を見ながら、爆豪は言う。
『うん』
頷いた。
「いいか、テストは長文が多いし配点も高ぇ、英単語さえ覚えときゃ長文なんか楽勝だ」
『なるほど…』
Aがそう言った時、
____バァン！！
と机が叩かれた。
Aは目を見開く。
周りの使用客も同じような顔をしている。
「A席代わろうか？私にも教えてくださいよ、王子？」
爆豪の手が止まる。
シャーペンを置き、少しの間開けて、ため息を吸うように口を開いて言った。
「バカ共が」
____百合、どうしたんだろ。
参考書を取りに行ったAは片手に色々な参考書を持ちながら、2人が勉強している姿を見る。
___仲良くなりたいのか？それとも、心配してくれてるのかな？
「あなた、Aのことどう思ってるんですか」
「テメェにゃ関係ねぇ」
沈黙が流れた。
『お待たせ〜』
そんな沈黙を遮るようにAが帰ってくる。
「オイ、テメェ！」
『へ？』「隣座れや！」
突然、隣に座ることになった。
その態度は明らかにマウントを取っているようだった。百合もそれをキャッチしていた。
「さっきの続き、聞かせてもらえません？」
「関係ねぇつってんだろ」
____何の話？
Aにとっては2人が何を話しているのか全く検討もつかない。
「親友です、関係あります」
「………くだらねぇ」
爆豪は口を開く。
『あの、2人とも？』
「それとも、何か問題があって言えないんですか？」
百合がなんとか爆豪の口を開こうと挑発するように言う。
これには爆豪も反応した。百合の思惑通りである。
「アホだと思ってる」
誰のことを言っているのか分からないが、何故か腹が立つ。
「あっはっはっ！！！」
百合が突如大声で笑った。
『なんでそんなウケてんの？』
「腹黒だねぇ、てか、もしかして王子あれでしょ？恋愛経験ないでしょ？」
突如爆弾を落とす百合。
流石にこれヤバいんじゃないかと、Aは爆豪の様子を伺った。
「コイツ……嫌いだ」
否定しなかった。恐らくマジだろう。
____嫌いって…
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2021年9月5日 12時
