爆豪勝己の偽彼女？【爆豪勝己】 (ページ31)

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結局、百合と話せずにその日の観光は終わってしまった。

それから、バスに乗り、なんやかんや1番楽しみであろう旅館へとたどり着いた。

登別温泉。

美容が大好きな女子にはたまらない。

なんとその温泉に入りことができ、決まった瞬間から皆、大はしゃぎだった。

旅館の部屋は5人で一部屋。

もちろん、回るチームで組んだ。

「うわーっ！！！！」

森ちゃんが代表に歓声を上げる。

部屋の一角が和室になっており、低い机と座布団が。
一角を除くと、洋室になっており、ベッドが大きなシングルベッドが２つ並んでいる。

スイートルーム級の和洋室だった。

ネットで事前にチェックしていたが、期待を大きく上回るもの。

だからこそテンションが上がりまくりだ。

「広い！！」

「2日目は夕飯ここでだよね！？」

テンションが今日1番盛り上がっていた。

おそらく、あちこちの部屋でこう言ったやり取りが行われているはず。

荷物を置き、色々なところを隅々まで確認していた時、

「A、王子に会いに行かないの？」

『………』

____そー、だった……

部屋の場所聞かないと………

あえなく、Aは爆豪にラインをした。

既読がつくまで待機をし、いつの間にか全員がAを囲んでいた。

『「「「「……………」」」」』

既読がついた。

『「「「「はや」」」」』

「椿」

それだけが送られてきた。

爆豪の泊まる所は椿という名前の部屋らしい。

「A行って来なよ〜！」
「王子の部屋いーな…」
「羨ましい」

運動部3人組は爆豪の浴衣姿を想像したのか、うっとりしている。

『行ってくるか』

重たい体を持ち上げ、部屋に向かった。

「…………」

百合の顔が歪んだ。

椿の部屋の前で立ち止まる。

____これ、入るの気まずくないか……？

___もし、本人以外が出たら？

嫌な想像をした。

それでもノックをした。

爆豪に怒られるのが逆に嫌であった。

「……誰だよ」

『爆豪くん！！！』

ドアを開けて出て来たのは、彼氏の爆豪勝己だった。

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