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それきり会話が生まれない。
沈黙が際立つようになってきて、せっかく電話をかけてもらったのに切るのは嫌だと、なにか話題を…打破しなければと考えた時、
《A屋》
ローが先に口を開いた。
『な、なんでしょうか』
《そろそろ戻る》
『あ、もう…』
名残惜しい。
こんなにも時間が過ぎるのが早いと感じられたのは初めてだった。
分かりやすく、しょんぼりとした声を出してしまう。
それを聞いたローは、見えないのを良いことに意地の悪い笑みを浮かべ、
《最後になんか言え》
『えっ』
飛び起きた。
ローはたまに無理難題を押し付けてくる。しかもドSっぷりで。口調から分かった。
なんかとはなんだ。なんかとは。
『…え、えっと……』
ステージに立つような心地がした。
何もこれと言って思い浮かばない。
秒単位で過ぎる時間に、Aは焦る。
悶え苦しんだ末、
『おっ、おやすみなさい…？』
《ぷっ》
ローが吹き出す。
いかにもバカにした皮肉っぽい吹き出しである。
そっちがなんか言えって言ったんじゃん！！とツッコみたいところだが、ぐっと抑える。
時々少年のようなふざけ事をたまにしてくるローにツッコみたいところはたくさんあるが言ったら言ったで、後が怖い。だがそのうち言ってやろうとは思っている。
《及第点だな》
『先生！』
____そりゃないよ。
何を言ってもこう返ってきただろうなとある種の諦めの気分で、
『じゃあ、もう切りますね！おやすみなさい！』
勢いのままにスマホをテーブルに置き、切ろうとした時、
《A屋》
スマホからローの声が。
耳に当てないだけで声は遠く感じた。
テーブルにスマホを置く音が電話越しにローにも聞こえていて、わざわざ名前を呼んだのだった。
_____ずるい。
負けた気分でさらに怒りを覚え、ガッ！と乱暴にスマホを取って耳に当てる。
『なんですか！もう私寝……』
《おやすみ》
瞬間頭の中がビックバンを引き起こした。
宇宙に放り出された感覚に陥り、どうやって電話を終わらせたのか、どうやって眠りについたのか覚えていない。
返答が来ない。
Aのおおよその今の状況が思い浮かび上がってきて、前途多難。とローは思う他なかった。
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sahokokapi(プロフ) - ロー先生、カッコ良すぎる！！続きが楽しみになってきた(*≧∀≦*) (5月18日 23時) (
レス) @page14 id: 95ad17c84b (このIDを非表示/違反報告)
popo(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしています (2023年1月24日 17時) (レス) @page50 id: b53f6e36c7 (このIDを非表示/違反報告)
kanata(プロフ) - おにぎりさん» 更新読みました！あわ、あわわ、黒髪パーマ､､､､､黒髪パーマ！？青い目！？( ` ༥ ´⸝⸝⸝))ﾑﾑﾑ、誰だ！？ (2022年12月26日 17時) (レス) @page50 id: c25e02bac7 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 一目惚れ読みです。（？）主様の書かれるロー先生がガチ好き過ぎます。え、あ、かわい。って。あと、ローとドフィのやりとりまじ面白いです。次も楽しみにしてます。 (2022年12月25日 14時) (レス) @page50 id: 9974b64967 (このIDを非表示/違反報告)
kanata(プロフ) - おにぎりさん» いえいえ！お疲れ様です、誤解解けて良かったです、闘病？も(๑ •̀ω•́)۶ﾌｧｲﾄﾃﾞｽ!! (2022年12月10日 12時) (レス) id: c25e02bac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2022年10月25日 21時
