優しさに包まれて (ページ7)

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『ヒョン！お疲れさまぁ～
で？Aさんと何があったの？』

ひょこっと練習室の入り口から顔を出したジミンはなんでも知ってるみたいで、僕のすぐ隣に腰かけた。

「呼んでないんだけど」

『呼ばれてないけど、こーんな顔してるヒョンはほっとけないなぁ僕。優しいからね僕。』

自分の両眉を指で下げて、変な顔をしてくる可愛い弟に観念した僕は、最近の出来事を全て話した。

『なるほどね～
わかる。わかるよジニヒョン。
僕もヌナに手をやいてますから！
んまぁ、性格は全然違うけど；』

ジミンは人を否定しない。ずるい僕は、それを分かって全てを話したのかもしれない。

『会いに行くべきですね。
少なくとも僕ならそうするな、
明日の収録早く終わるように協力するから
焼肉おごってね

じゃ、ヌナが待ってるので』

ジミンは僕の話を聞くだけ聞いて、それだけ言うとすぐに部屋を出て行った。優しいのか冷たいのか…

いや、優しい。

次の日、ジミンが何をしたのか収録はとてもスムーズで、予定より早く上がることができた。

『ヒョン焼肉食べに行くの
いつにします？』

僕が帰り支度しているとき、そう問いかけてきたのは、まさかのジョングクで、その後ろでニヤついているのも、まさかのテヒョンで、今日がとてもスムーズに事が運んだわけもやっと理解できた。

『行ってらっしゃいませ』

「やめろよ気持ち悪い。
でも、ありがとな」

僕のバッグを両手で持って差し出してくるテヒョンの頭を撫でれば、嬉しそうに四角い口を見せてくる。

『ヒョン！
下にタクシー呼んでおいたよ』

走ってきたのだろう仕事が早いホソクが僕の背後に回り込んで、背中を押してくる。

『車で行くんでしょ？
気をつけて行ってきてくださいね？
でも明日遅刻したら、怒りますよ！
パンPDニムがw』

一緒にタクシーまで走りながら、やっぱり優しいホソク。しっかりねヒョン、そう言ってタクシーに乗った僕を大きく手を振って見送ってくれた。

僕は弟に恵まれている。心底そう思う。

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