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あなたのことは 貴「〜〜」とします。
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ここは日本ではない。数年前、両親に連れられ日本を飛び出したのだ。
あの時の事は幼いながらもよく覚えている・・・何かに怯えきった様子だった
まあ、それももう五年ほど前の話・・・
イギリスの自宅、真っ暗な部屋の中、私はただ手の中にある両親の遺品を見つめて立ちすくんでいた。
夜中に突然訪ねてきたのは、制服警官だった。早口で、寝ぼけ眼で応答した私は何を言っているのか分からなかったが次の台詞を聞いたとき、意識はしっかりと覚醒された。
制服警官「実は、君のお父さんとお母さんが、交通事故にあわれて・・・亡くなられました」
警官は何か話しているが、声は聞こえていない、入ってこなかった。
最後に警官は私に両親の遺品を渡し、帰っていった
遺品は、父がいつも使っていた茶色い皮の背表紙の手帳だけだった
『車が炎上してまともに残ったのはこれだけっだった』とか・・・
パラパラと少し焦げた手帳をめくっていく、すると一ページだけ不自然に筆圧が濃いページがあった
貴「な・・・なにこれ・・・これは父さんの、字だよね・・?」
私は全身の震えを抑えながらも手帳の字を読んでいく。読んで確信する、間違いない、父さんの字だ。
かなり慌てていたのだろう、文字はぐちゃぐちゃで読むのもギリギリ理解できるくらいだ。
『愛奈、いいか、すぐにその家を出るんだ。もうすぐ奴らがくる、カラスのように真っ黒な連中が
私たちは事故で死んだのではない、あいつらに殺されたのだ。私たちは奴らを裏切った、そして口封じされた、言いたいことはわかるな?強くなれ、愛奈、私たちの分まで生きてくれ。愛してるよ、私の大事な愛奈』
文章はそこで終わっていた。
そうか・・・だから、父さんたちはあんなに怯えていたんだ・・・
手帳を私はしっかりと握りしめると、キッチンのコンロで手帳を焼き尽くした。
貴「ありがとう、父さん、母さん・・・・大好きだよ・・・」
燃え尽きた手帳を見つめながら呟くと、私はズボン、Tシャツ、パーカーを羽織り、リュックサックには通帳、パスポート、保険証などなど・・・必要なものを詰めると自分の痕跡は消せるだけ消した。
全てを終わらし、靴を履いて玄関から最後にもう一度家を見渡した。
家族との思いでが詰まったこの家、捨てるのは辛いが仕方がない。私は黙って玄関をくぐると、もう開けることのない扉の鍵を閉めた
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kazuno(プロフ) - まあちんさん、本当にありがとうございました! (2018年3月22日 23時) (レス) id: cbda8375b3 (このIDを非表示/違反報告)
まあちん(プロフ) - kazunoさん» いえいえ!私はあと2年後です。(><)お疲れ様です! (2018年3月12日 21時) (レス) id: 2dbb4386e4 (このIDを非表示/違反報告)
kazuno(プロフ) - まあちんさん、ありがとうございます! (2018年3月12日 21時) (レス) id: cbda8375b3 (このIDを非表示/違反報告)
まあちん(プロフ) - 受験合格おめでとうございます!! (2018年3月12日 21時) (レス) id: 2dbb4386e4 (このIDを非表示/違反報告)
みるくねこ(プロフ) - 受験私もかなり大変でした...でもめげずに頑張ってください!終わったあとの爽快感と受かったあとの嬉しさは言葉に表せないくらいです!!応援してます!! (2018年1月23日 21時) (レス) id: 79453e6450 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kazuno | 作成日時:2016年3月25日 11時