717.過去〜無敵の姫君の呟き〜 ページ49
両者がコート内のネット際で向かい合う。
キリス)チッ……姫様か
身長差があるので自然とキリスは下を見て舌打ちの後に呟いた。
年下に”様”を使うのは可笑しいのかもしれないが彼はそう呼んだ。
おそらく皮肉が混じっているのだろう。
だが、キリスが皮肉っぽくそう言いたい気持ちもよく分かる。
彼はこの大会で滅多にないほどの好成績でトントン拍子のようにここまで勝ち進んできたのだ。
しかし、この決勝戦という舞台で注目されているのは自分ではなく、自分より遥かに年下の子。
もし今、目の前にいる彼女がいなければキリスだってかなりの注目の的であった。
けれども実際は美姫があまりにも驚異的で”ここまでの試合1ゲームも落としていない”という事実でさえ霞んでいるのだ。
美姫)お兄さんよろしくお願いします
ニコッと美姫は笑う。
キリス)まぁ、たかがテニスだしな
突然、そう言うキリス。
その言葉にピクリと小さく反応する彼女。
美姫は目の前の対戦相手をまじまじと見つめる。
キリス)何だよ。じろじろ見んなガキ
心底嫌そうに眉根を寄せた。
そんなキリスに美姫は口を開く。
美姫)お兄さんもテニス好きだよね?
いきなりの問いに驚くがキリスはニッコリと笑ってはっきりと答えた。
キリス)別に。好きでやってる訳じゃないし
審判)そろそろ位置についてください
審判の声に反応してキリスは位置についた。
そんな彼を美姫はギュッとラケットを握って見、そして呟いた。
美姫)お兄さんみたいな人、美姫は嫌い
89人がお気に入り
「テニスの王子様」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
moka。(プロフ) - ゆうひさん» ただいまです!本当、やっと撮影の話が終わりましたよ。長かった…お次はまた過去の話になる予定です。上手く書けるよう頑張りますのでよろしくお願いします!! (2015年1月28日 21時) (レス) id: 87f8ced713 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ - おかえりなさいデス!(*=v=*)ゞそしてそして、更新オツです。やっと、撮影の話終わりましたねw次はみきちゃんの過去に入りますかね?!楽しみです がんばって下さい (*∂ω∂*)キュルッ☆ (2015年1月26日 23時) (レス) id: 6e86ecb774 (このIDを非表示/違反報告)
moka。(プロフ) - 菊丸星華さん» ただいまです!とても楽しかったですよ。沖縄料理がすごい美味しくて…… (2015年1月25日 21時) (レス) id: 87f8ced713 (このIDを非表示/違反報告)
菊丸星華 - お帰りなさい!楽しかったですか? (2015年1月25日 11時) (レス) id: bab13a277d (このIDを非表示/違反報告)
moka。(プロフ) - 湊さん» ありがとうございます!!今、那覇空港に着きました。楽しんできます! (2015年1月20日 13時) (レス) id: cb56cc312a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:moka。 | 作成日時:2014年9月6日 12時